＜富士フイルム・スタジオアリス女子オープン　事前情報◇3日◇石坂ゴルフ倶楽部（埼玉県）◇6535ヤード・パー72＞

昨年、4度目のプロテストで合格した神谷和奏（かみや・わかな）、22歳。2歳半のまな娘・咲凛（えみり）ちゃんを育てながら、現ツアー制度施行後では初の“ママさんルーキー”としてツアーに参戦する。今大会では主催者推薦をもらい、ツアーデビュー戦を迎える。

「人生初めてのツアーでの試合なので、ドキドキしていますし、ワクワクもしています」

2月のツアー外競技に出場した際は「焦りやプレッシャーがある」と話していたが、「あれから2カ月間、少しずつ準備もできてきたので、気持ちの面でも落ち着きました」と不安は解消されつつある。

ツアー中は神谷の母親も帯同。今週はコース近くの一軒家を借りて、咲凛ちゃんの面倒を見てもらっている。「きのうは、娘と母親が近くの動物園に行って楽しそうにしていました。やっぱり身近な信頼してる人が見てくれるのは楽。気兼ねなく接することができる人がいるのは安心です」。

母親のサポートがあるものの、子育てをしながらのツアー転戦とあって負担は大きい。それでも「ハードではあると思うのですけど、子供と一緒に動けるので、みんなで楽しみながら力を合わせていけたらなって思ってます」と前を向いている。

「いろんな私の知り合いの方々が『見に行くよ』って言ってくださっていて、それが本当に一番の励みになります。少しでも上位で戦えるように、まずは予選通過を目指して頑張りたいなと思います」。家族や周りの人々のサポートを受けながら、“ママさんルーキー”の挑戦が始まる。（文・神吉孝昌）