<アース・モンダミンカップ 事前情報◇19日◇カメリアヒルズカントリークラブ(千葉県)◇6688ヤード・パー72>
「これ、いいじゃ~ん!」。開幕前日に18ホールの練習ラウンドを行った山路晶の笑顔が弾ける。それはこの日投入した“新相棒”の手応えがよかったから。初打ちとなったこの日、すぐさま優勝賞金5400万円を争うビッグトーナメントでの即投入も示唆するほどだった。
その相棒とは、テーラーメイド社の未発表新作アイアン『P7CB』。詳細については会場にいるツアー担当者たちも口ごもるような一本だ。それを19日の朝に初めて手渡された山路だったが、実際にプレーするとすぐにその性能のよさを感じ取ることができた。
「すごくよかった。ちょっと楽に球が上がるし、飛んでる気もしました」。ラウンド後には、少し休憩を挟んでから打撃練習場で“おかわり”。計測データを見るとラウンド中の感覚は間違いではなく、実際にアイアンの飛距離が「5ヤード」アップしていることも確認できた。
アイアン選択の基準については「前は顔重視だったけど、今は打感と球が上がるかどうか(が大事)。そこがよかったですね」とも話す。そこは“合格”。話を聞いた時は、あとは感覚を合わせ、すぐに投入するかを決める段階に入っていた。
賞金総額3億円は、選手にとって大きなモチベーションになる。山路も「もちろんです(笑)」と、やはり気合が入っている様子だ。直近5試合は予選落ちも目立つが、先週行われた第1回リランキングも19位で突破し中盤戦の出場にも何も問題はなし。何よりも“一発”が魅力の選手ということもあり、新たなギアが再び流れを戻すきっかけになるかもしれない。調子についても「悪くない。かみ合えば」と、いつも通りの明るい表情と口調で答えが返ってくる。
同週に開催される男子ツアーの「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品」会場でも、選手たちが試している様子が確認されているニューアイアン。女子の会場でも山路はじめ永峰咲希がテストをしたりと“本格始動目前”という雰囲気が漂っている。(文・間宮輝憲)