<Vポイント×SMBCレディス 最終日◇23日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>
米女子ツアーを主戦場とする吉田優利が2位に9打差の圧勝劇で幕を閉じた「Vポイント×SMBCレディス」。決勝ラウンドの最終日のみにかけられたもう一つの戦い「ドライビングディスタンス賞」は、過去平均飛距離1位を2度獲得する穴井詩が290ヤードを飛ばして戴冠。『飛距離×1000Vポイント=29万Vポイント』を獲得した。
最終日に同組だった渋野日向子は意気込んでいた。賞のかけられた4番パー5に来ると、渋野が「狙うしかないでしょ」と豪快な振りを見せて260ヤードを記録。穴井は「ちょっと振りました」と本気を出して誰よりも飛ばした。
「どうにか詩さんを超えようとしたけど、30ヤード届かなかったです」と笑った渋野だが「詩さんとプレーすると体の使い方がすごく勉強になります」といいイメージをもらっていた。
クラブ契約フリーの穴井が使用したドライバーはキャロウェイ「エリート トリプルダイヤ MAX」だったが、今年のエース選びは難航中だ。今大会で使用したモデルのほか、キャロウェイ「エリート」のスタンダードモデルと、テーラーメイドの「Qi35 コア」と「Qi35 LS」の4機種が候補で、実戦で使用しながらエースを選定していく。
「ドライバー選びは悩み中で、まだまだかかりそうです」としたが、新たな候補も浮上。「今日の渋ちゃんのティショットを見ていたら、タイトリストもいいなって思ってきました。すっごい飛んでて、15ヤード伸びたらしいです。ちょっと気になっちゃって」。渋野が今季から使用するタイトリストの「GT2」に興味を持った。飛距離女王候補のエース選びに注目したい。
ちなみに「ドライビングディスタンス賞」を獲得した4番パー5は、2オンを狙える位置まで運んだが「欲が出て、『軽いフェード』でと思ったら右に出てOB。やれないことはやらない方がいいですね」とダブルボギー苦笑い。
最終18番パー5では、ピンまで244ヤードの2打目を3番ウッドで50センチにつけてギャラリーを沸かせるスーパーショットを見せた。「取り戻しました。終わりよければすべてよし」ときっちり回収。飛距離をいかしてトータル1アンダー・7位タイに食い込んだ。(文・小高拓)