<フジサンケイレディス 2日目◇22日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)◇6457ヤード・パー71>
昨年のプロテストでトップ合格を果たし、今月18日に20歳になったばかりのルーキー・神谷そらが川奈で躍動している。2日目を3位タイから出ると、5バーディ・2ボギーの「68」で回り、トータル6アンダーで単独首位に立ち、初優勝に王手をかけた。
「今日は昨日よりもバーディチャンスにつく回数は少なかったんですけど、少ない中でも昨日よりも決められたことがよかったかなと思います」と振り返った。この日は3つあるパー5すべてでバーディを奪うなど、バーディを獲りたいホールできっちり仕事をしてスコアを伸ばした。
身長167センチと恵まれた体格の神谷の魅力は飛距離だ。今季のドライビングティスタンスは255.00ヤードで堂々の2位。「小さい頃から飛んでいたので、他の選手よりも前から打てるのはアドバンテージになると考えています」。ヘッドスピードは46m/sと、一般男性をしのぐ速さ。2日目はそのアドバンテージを見事に生かしてチャンスを作り、ものにした形だ。
ツアー屈指の飛距離は特別なトレーニングや練習方法で得たものではないという。「小さい頃、大人のスクールに通っていました。その時から大人の人とドライバーの飛距離を勝負していました。勝てないんですけど、そういうのをしていたのが今の飛距離に繋がっているのかなと思います」。小さい頃の環境が飛ばすための環境にいたことが大きい。勝てない大人に挑む負けず嫌いの性格が今の飛距離の源である。
プロ8戦目で初優勝に向け最終日を1位で迎える絶好のチャンス。結果にはこだわっていきたいところだ。「今までなったことのない緊張感とかあるかもしれないんですけど、楽しくゴルフしたいなって思ってます」。大人の仲間入りをした記念すべき週に優勝をし、それを足がかりにトッププロの仲間入りも目指したい。(文・内藤哲)