今週の国内女子ツアーは、16日(金)から千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コースで「ニチレイレディス」が行われる。3日間大会としては高額の賞金総額1億円(優勝1800万円)がかけられており、選手たちの目の色も変わりそうだが、同時にここは今後の出場権を左右するという意味でも大事な一戦になる。
救われそうなのは? 窮地にいるのは? 今後の試合数を左右…“運命のリランキング”が今週実施!
国内女子ツアーは今週、第1回リランキングが実施される。
配信日時:2023年6月13日 03時00分
今週の国内女子ツアーは、16日(金)から千葉県の袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コースで「ニチレイレディス」が行われる。3日間大会としては高額の賞金総額1億円(優勝1800万円)がかけられており、選手たちの目の色も変わりそうだが、同時にここは今後の出場権を左右するという意味でも大事な一戦になる。
それはこの大会終了後に『第1回リランキング』が実施されるのが理由。ただ、詳細を説明する前に、簡単にこれがどんな制度かを説明しておこう。選手たちは日々のツアーで、優勝はもちろんのこと、翌年の出場権(シード権)獲得を目指している。シード獲得の基準はメルセデス・ランキング50位以内。また同51~55位までの選手は、翌年の前半戦出場権が与えられる。そこから漏れた選手の大半は、同年末に行われるQT(予選会)に参加し翌シーズンの優先出場順位を争うことになる。
ここで1位~30位程度に入ることができれば、翌年のレギュラーツアー前半戦にはほぼ出場できる見通しが立つ。ただ、それ以下になると順位が下がるにつれ出場できる試合数が減る…というのが出場試合数が決まるまでのおおまかな流れだ。
そして、QTで決まった優先出場順位をシーズン中に見直すのがリランキングで、2018年から採用されている。つまり『シーズン中に調子がいい選手に、より多くのチャンスをあげよう』という制度だ。昨年で言うと、QTランクは87位だったものの、第1回リランキングで18位に入り出場試合を増やし、その後11年ぶりの優勝につなげた金田久美子のように、QTでは失敗したものの、このシステムに救われて出場試合数を増やしたという例は毎年見られる。
そしてリランキングでも、やはり30~35位あたりが中盤戦にフル出場できるラインと見込まれているため、対象選手はそこを目指すことになる。昨年は第1回リランキングまでに19試合あり、16試合しかない今季との単純比較はできないが、昨年の第1回実施時に35位だった工藤遥加が127.7ptだったことを考えると、今年は100pt以上を稼いでおけば“安全圏”といえそう。
これを踏まえてニチレイレディス開幕前のランキングを見てみると、現在の1位は桑木志帆(419.2pt、15試合)。以下、2位・竹田麗央(340.16pt、15試合)、3位・櫻井心那(323.13pt、15試合)となっている。“ボーダー”と目される35位は薮田梨花の55.81ptで、未達の選手は最低でもここの突破を目指す必要がある。なお吉本ひかる、山内日菜子らは開幕時こそリランキング対象者だったが、優勝して来年までの出場権を確保して、リランキング“卒業”となっている。
今年、この制度で救われそうなのが現在10位にいる、通算5勝の比嘉真美子。開幕時のQTランクは82位で下部のステップ・アップ・ツアーにも出場したが、レギュラーツアーも7試合を戦い175.06ptを獲得。中盤戦以降はトップカテゴリーに返り咲けそうだ。また34位の木戸愛もQTランク131位から、状況を大きく好転させることができそう。
一方で、窮地に追い込まれている選手もいる。昨年のメルセデス・ランキングで52位となり、前半戦出場権を持って今季を迎えていた河本結は、現在10.46ptの68位と苦しんでいる。ほかにも岡山絵里(QT24位→リランキング72位)や田辺ひかり(QT20位→リランキング87位)などツアー優勝経験者、シード経験者のなかにも、崖っぷちに立たされている選手は多い。
3日間大会のメルセデス・ポイントの配分は優勝で200pt、2位120pt、3位90pt…となっており、目指すべき順位は選手それぞれ。なお、この第1回リランキングで決まった優先出場順位は、第2回が行われる9月の「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」まで有効となる。
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