<ソニー 日本女子プロゴルフ選手権 2日目◇6日◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇6670ヤード・パー72>
「なんかよく分からないですけど、(グリーンに)乗って2パットみたいなゴルフ。良くもなく悪くもなく(笑)」
26歳の大出瑞月は、2つ伸ばしてトータル8アンダーの4位で終えたラウンドについて聞かれると、こんな答えを返す。「66」を出し3位発進した初日は「1年ゴルフやってたら、こんな日もあるかな(笑)」。メジャー大会で上位争いを続けていても、それを感じさせない明るさ。のらりくらりと、大舞台を戦っている。
2日間でボギーを1つに抑えている要因について聞かれても、「乗ってます…あ、グリーンに。波には別に乗ってないですよ」。こういって大きな笑い声。なんともつかみどころのない様子が、周囲の笑いも誘う。
今季開幕時のQTランクは72位。春先は下部のステップ・アップ・ツアーが主戦場だった。しかし「ニチレイレディス」で8位になり、大会終了後に実施された第1回リランキングは35位まで大幅アップ。そこからはレギュラーツアーで戦っている。2016年のプロテストに合格し、18年には賞金ランク41位でシードも手にしているが、ここまでレギュラー、ステップ通じて優勝経験はなし。だが、この女子プロゴルファー日本一を決める大会で上位を争うひとりになっている。
自己評価について聞かれた時も、「え~…むずいな。採点してもらっていいですか?」。前日に竹田麗央が「95点」と答えていたという話を聞くと、「竹田麗央ちゃんが95点なら、私は3点くらい?(笑)。あ、でも逆に150点くらいなのかな?(笑)」と、珍回答連発は続く。
海なし県の群馬出身。沖縄の楽しいポイントは「海見てるだけで(笑)」。実際に喜瀬ビーチも訪れたが、「入るのも、砂浜をはだしで歩くのも好きじゃない。靴を履いてビーチを歩きました。砂はちょっと違うかな?」と明かす。地元の館林市と会場がある名護市は友好都市。さらに市役所に勤める父親との関係もあり、同市の島袋吉和・元市長とも親交が深い。「きのうもしゃぶしゃぶに連れて行ってもらって、今朝は『頑張ってるな』って電話をもらいました」。意外な縁も持ち合わせている。
好位置で迎える3日目は、「さすがに緊張するんですかね」という予感もしている。ただ、ここまでのマイペースを貫き、最後まで優勝を意識できる場所に残りたいところ。大出といえば、親交が深い1学年後輩の渋野日向子を“シブコ”と呼び始めたことでも知られる。個性的な選手のひとりだ。
『初優勝がメジャー大会だったら?』という質問の答えは、「したらやばいっすけど、って感じのマインドですね(笑)」。それが実現した時、どんな“大出節”が飛び出すのだろうか?(文・間宮輝憲)