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「のんちゃんを見たら泣けてきました」 初優勝をつかんだ日に吉本ひかるが語った“黄金世代”の存在

吉本ひかるが悲願のツアー初V。黄金世代12年目の栄冠となった。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年3月12日 18時24分

<明治安田生命レディス ヨコハマタイヤ 最終日◇12日◇土佐CC(高知県)◇6228ヤード・パー72>

ささきしょうことのプレーオフ2ホール目。ピン左奥9メートルからのバーディパットを決めると、吉本ひかるはピョンと跳ね笑顔を浮かべる。そして、続くささきのバーディパットが外れた瞬間、黄金世代12人目の優勝者が誕生した。グリーンを降りようとした時、すでにホールアウトしながらも待ち構えていた同級生の植竹希望から祝福を受ける。「すごいうれしくて、のんちゃん(植竹)を見たら泣けてきました」。切磋琢磨を続けてきた“仲間”の姿が、胸を熱くした。

1999年2月25日生まれの24歳は、注目世代のひとりとして早くから頭角を現していた。滋賀短大附属高3年に在学中だった2016年6月に、ステップ・アップ・ツアーの「ルートインカップ 上田丸子グランヴィリオレディース」で史上4人目(当時)となる同ツアーアマチュア優勝者になった。翌年にはプロテストも一発合格。そして「フジサンケイレディス」2位などの成績を残した19年には、初シードも獲得した。

その一方で、同級生たちも活躍を続けた。14年に15歳でツアー優勝を成し遂げた勝みなみや、16年そして17年に「日本女子オープン」を連覇した畑岡奈紗をはじめ、新垣比菜、河本結、渋野日向子、原英莉花らが次々とレギュラーツアー優勝を手にした。吉本はこれについて「みんなすごいなと思ってました。焦りも出たりしました」と打ち明ける。それでも「自分は自分」と言い聞かせ、ゴルフに向き合ってきた。

しかし21年ころから、極度の不振に陥ることに。優勝争いはおろか、予選通過もままならない日々が続き、新型コロナウイルスの影響で2年間が統一された20-21年シーズンにはシードを喪失した。この間も、ツアーでは植竹、そして高橋彩華と同世代から新たな優勝者が誕生。さらに自分より若い選手も次々とトロフィーを掲げていった。そんななか「不安はなくなった」と調子を戻して迎えた今シーズンの2戦目で、ついに初優勝をつかみとった。

吉本は同級生の存在について、「すごくいい刺激をもらってますし、活躍するとうれしい」と話す。祝福を終えた植竹が、興奮冷めやらぬといった様子で自分のことのようによろこんでいた姿を見ても、そのつながりの強さを感じることができる。渋野や勝のように、日本ツアーを飛び出し米国を主戦場にする選手もいる。これからもさまざまな“刺激”を2勝目、3勝目への力にしていきたい。

【黄金世代優勝者】※初優勝順
勝みなみ
畑岡奈紗
新垣比菜
大里桃子
河本結
渋野日向子
原英莉花
小祝さくら
淺井咲希
植竹希望
高橋彩華
吉本ひかる

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