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昨年合格の97期生でも初々しさはなし “プロ3年目”の古家翔家「ベストルーキー賞が目標…一応ルーキーなので(笑)」

ルーキーだけどルーキーじゃない? 古家翔香が“デビュー戦”に挑む。

所属 ALBA Net編集部
小高 拓 / Hiromu Odaka

配信日時:2025年3月21日 09時00分

<Vポイント×SMBCレディス 事前情報◇19日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>

昨年のプロテストに合格した97期生は、2週前の開幕戦で吉田鈴や荒木優奈ら6人がプロデビューを飾った。2戦目の今大会は青木香奈子、中村心がプロ初戦となるが、同じ97期生でも異色の経歴を持つ古家翔香(ふるや・しょうか)に“初々しさ”という言葉を投げると「そういうのはないですね」と苦笑いを浮かべる。

【連続写真】“特殊ルーキー”古家翔香の最新スイング

1999年生まれの25歳は、ツアープロを目指して2018年から日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)のプロテストを受験。そして昨年、ようやく7度目の挑戦で悲願の合格を果たした。だが、2度目のプロテスト失敗の後、3年かけてJLPGAのティーチングプロ資格を取得。23年1月付で入会して、すでに“プロゴルファー”になっている。ティーチング資格でツアーでの活動も始め、同年は予選会を通過して「日本女子オープン」(53位)に出場。昨年は「ソニー日本女子プロゴルフ選手権」では9位タイに入り存在感を示した。

また、上位15位人にQT1次の出場権が与えられる「JLPGAティーチングプロ競技会」で1位になり、昨年はQTランク180位で下部のステップ・アップ・ツアーにも13試合に出場している。「フンドーキンレディース」で3位タイに入るなど、明治安田ステップ・ランキング30位に入り、“ツアーの一員”として1年間を過ごしてきた。

「(プロ)テストに受かって(ツアーに)出られるので、気持ち的には楽になったかな…。でも昨年ずっと出ていたので今からJLPGAツアーを始めるというより、昨年やってきた続きで、また新しい年の始まりという気持ちの方が大きいです」。ほかの97期生の新鮮なコメントとはひと味違う。ツアーの雰囲気に慣れるとか場の空気に飲まれるということはない。

飛距離よりも精度で勝負するタイプ。昨季のステップ・アップ・ツアーの部門別データではリカバリー率で1位になるなどショートゲームも得意だ。“新しい年”を迎えるにあたって「高い球を打つ練習とか、(打ち出しが)緩い球」とバリエーションも増やして、武器に磨きをかけてきた。

QTランキング79位で今季前半戦の主戦場は下部のステップ・アップ・ツアーとなるが、今大会は主催者推薦での出場。開催コースの紫CCあやめCは、22年に「日本女子オープン」の会場にもなった。ハザードが巧みに配置され、グリーンは起伏が大きく、硬く速く仕上げられている。グリーンを外すと砲台が多く、戦略性の高さは多くの選手が警戒する。

そんなコースとは初対面。「考えて打たないとアンダー(パー)は出せない。グリーンもピン位置によって外していいところとかの見極めが大事。オフにやってきたショートゲームもぴったりなので、(成果が)出てくれるといいですね」。プロとしての経験を生かして頭を使って攻略する構えだ。

今季初戦となる今大会の目標は「ベストルーキー賞をとりたいと思います。一応、ルーキーなので(笑)」と謙虚に話す。ベストルーキー賞とは、『96期生、97期生の選手の中でレギュラーツアー未勝利で最上位の選手』(Vポイント30万ポイント)と定められている。96期生には開幕戦で2位に入った菅楓華、97期生には同7位に入った荒木ら、ライバルは少なくない。“プロ3年目”のルーキーが、新人離れした活躍を見せ、メルセデス・ポイントとVポイントの“大量獲得”につなげることはできるか。(文・小高拓)

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