<アクサレディス 事前情報◇27日◇UMKカントリークラブ(宮崎県)◇6538ヤード・パー72>
19歳の菅楓華が3度目の正直で初優勝を目指している。開幕戦の「ダイキンオーキッドレディス」は2位タイ、続く前週の「Vポイント×SMBCレディス」は単独2位。プロ2年目は絶好のスタートを切ったが、開幕から2戦連続で優勝を逃した悔しさも残る。
開幕戦の優勝者は岩井千怜、第2戦は吉田優利と、ともに米ツアー勢。岩井は同週開催だった米ツアー「ブルーベイLPGA」をエントリーミスし、吉田は米ツアー「ファーヒルズ朴セリ選手権」が開催延期となったことで、急きょ出場していた。
「そこ(米ツアー勢に敗北)は特に考えていません。一緒に回ることができて勉強になったし、いい経験ができたと思っています」
今週は米ツアー勢が不在。しかも、コースは日章学園高のゴルフ部時代、毎週ラウンドしていたUMKカントリークラブだ。「10代のうちに勝ちたい」と、5月17日の20歳の誕生日を前に初Vを狙うホープにとって、これ以上の舞台はない。
「知り合いもたくさん見に来てくれるし、すごく楽しみ。結果ばかりを考えず、頑張りたいです。去年も調子は悪くなかったけど、結果を求めすぎて空回りした。今はミスしても大丈夫だと思えるようになった。去年とは気持ちが違う。自信がついたと思います」
昨年大会は主催者推薦で出場したが、カットラインに1打届かず予選落ち。QTランク20位で出場する今年はルーキーイヤーの経験に加え、開幕2試合を上位で戦ったことで自信も大きく膨らんだ。
この日のプロアマ大会は雷雲接近のために中止となり、コース近くの練習場で最終調整。「インはドライバーショットが難しいイメージがある。アウトでしっかり伸ばし、インは耐えるゴルフをしたい。最終日までスキのないゴルフをしたいです」。
今季開幕前は220位だった世界ランキングは、わずか3週間で102位に大幅アップした。第1回リランキングの突破は早くも当確。あとは“公約”の10代Vを達成するだけだ。
今週はコースまで車で約20分の実家から通勤。「家にいるとすごく落ち着きます」。右肩上がりで地元大会に臨む。「すごくいい感じです」と初Vをしっかり射程にとらえている。(文・臼杵孝志)