8日、神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催されたジャパンゴルフフェアに、菅沼菜々が登場した。契約を結ぶ住友ゴム工業（ダンロップ）のブースでトークショーや一日店長を務め、「たくさんの方に来ていただきました。すごくありがたいし、うれしかったです」と、充実した表情を見せた。

一日3ステージという過密スケジュールの中、最後はタレント・なみきさんとのトークショー。通路にまで人があふれ、交通規制がかかるほどの盛況ぶりだった。そこではギアの話も展開され、「入ります！」と最新ウェッジ『クリーブランド RTZ』を推した。「音もいいし打感もいい。フェースに乗ってくれる感じもあって、すぐに替えました」と、オフに投入した最新クラブをアピールした。

ツアー2勝の肩書きを持って臨んだ昨シーズンは不振に陥り、メルセデス・ランキング79位に低迷。3シーズン守り続けたシードを喪失し、QTランキングも102位に終わった。「落ちるところまで落ちたけど、今は前向きになれています。楽しくゴルフができている」と気持ちを切り替え、今季は再起を図る一年に。今オフは森守洋コーチの指導のもとスイングの調整に注力し、「クラブの入り方が良くなった。安心して怖がらずに振れるようになった」と手ごたえも感じている。

今季は下部ステップ・アップ・ツアーが主戦場になるが、主催者推薦でレギュラーツアーの第2戦「Vポイント×SMBCレディス」、第3戦「アクサレディス」に出場予定。そして4月には、男子ツアーの「前澤杯 MAEZAWA CUP」（4月24～27日、千葉県・MZ GOLF CLUB）に参戦する。

この大会の発案者である実業家・前澤友作氏と森コーチに親交があり、その縁で菅沼に出場のオファーが届いた。「まさかでした」。同週に開催予定だった「フジサンケイレディス」の出場資格がなかったこともあり（のちに中止が決定）、「ぜひ出たい」と出場を決意した。

女子で初めて日本ゴルフツアー機構（JGTO）のツアープレーヤーになった寺西飛香留とともに、男子ツアーに挑戦する形となる。「賛否もあると思うし、いろいろ言われるかもしれないですけど…」と前置きしながらも、「ゴルフ界全体が盛り上がるのがすごいうれしい。男子ゴルフも盛り上がってきているし、少しでも力になれたら」と前向きに語った。

同大会は本戦前に10日間にわたるプロアマを実施。1組3人のチケットを100万円で販売して収益を賞金に還元する、という斬新なコンセプトも話題になっている。菅沼はプロアマに4日間出場する予定。「体力が持つかが心配だけど、まずは楽しみです」と意気込む。

「（このオフは）自分的にはこれ以上ないくらいやってきた。トレーニングも休まずに。これでもしダメでも、“オフにこれをやっておけば良かった”っていう後悔はないので、あとは結果を出すだけ」。2週間を切った自身初戦に向けて、ラストスパートをかけていく。（文・笠井あかり）