＜富士フイルム・スタジオアリス女子オープン　初日◇5日◇石坂ゴルフ倶楽部（埼玉県）◇6535ヤード・パー72＞

地元、埼玉県・川越市出身の佐久間朱莉が6バーディ・1ボギーの「67」で回り、5アンダー・首位タイ発進を決めた。「ショットがすごく良かったです。完璧というぐらい良かった」。この日のパーオン率は上田桃子に並ぶ1位タイの94.44%（17/18）と、小雨が降る厳しいコンディションのなか、ショットでスコアを作っていった。

会場の石坂GCは自宅から約20分ほどの距離にあり、今週は自宅からの通勤。「やっぱり母のあったかい美味しいご飯が食べられるし、自分の部屋のベッドが好きなので、 そこでゆっくり寝られることでリラックスして試合に臨めている」と自宅通勤のメリットを最大限に享受している様子だ。

佐久間といえば、男子ゴルフ界のレジェンド・ジャンボ尾崎（将司）のまな弟子。今年1月の尾崎の77歳の誕生会では、建夫（ジェット）、直道（ジョー）と「尾崎三兄弟」が集結する場面に遭遇した。「ジェットさんとジョーさんが熱弁してくれて、『お前は勝ちにこだわれ』と言ってくださって、『ゴルフが上手くても勝てないんだぞ』と」。これで、今季は意識が大きく変わり、「今年は勝ちにこだわろうと思いました」とレジェンドたちの金言を胸に戦っている。

「初日はすごくいい滑り出しができたので、一打一打に集中して、しっかり優勝争いができるように頑張ります」。ツアー初勝利を地元で飾るため、残り2日間を強い気持ちで戦い抜く。（文・神吉孝昌）