ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。今週は、夏に行われるパリオリンピックについて少し気が早いですが触れてみたいと思います。ご存じのように、2020年に開催予定だった東京大会は新型コロナウイルス感染拡大のため1年延期されました。次のパリ大会との間は3年だけなので、あっという間の気がしますね笑。
JLPGAツアー
国内女子 ライブフォトなど多彩なコンテンツを配信!
オリンピック広がる選手の可能性~楽しみが一つ多い2024年~ 【原田香里のゴルフ未来会議】
今週の原田香里ゴルフ未来会議は、今年開催されるパリ五輪について話す。
配信日時:2024年1月17日 02時30分
ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。今週は、夏に行われるパリオリンピックについて少し気が早いですが触れてみたいと思います。ご存じのように、2020年に開催予定だった東京大会は新型コロナウイルス感染拡大のため1年延期されました。次のパリ大会との間は3年だけなので、あっという間の気がしますね笑。
1900年と1904年の2回、オリンピック競技だったゴルフですが、それ以降はオリンピックとは縁のないまま歳月が流れました。しかし、ゴルフをもっと広めようとR&AとUSGAを中心に世界のゴルフ界が力を合わせてWAGC(世界アマチュアゴルフ会議)という組織をIGF(国際ゴルフ連盟)にアップデート。オリンピック競技にしようと働きかけた結果、2016年のリオ・デ・ジャネイロ大会で112年ぶりにオリンピック競技となったのです。
東京大会には、地元日本代表として女子は畑岡奈紗さんと稲見萌寧さんが出場。稲見さんが見事に銀メダルを獲得しています。コロナの影響で無観客だったのは残念でなりませんが、ゴルフ競技にはなじみのない方にもアピールすることができたのではないでしょうか。
前述のように、100年以上ゴルフがオリンピック競技ではなかったため、オリンピック出場がゴルファーの目標になることは長い間ありませんでした。リオで正式にオリンピック競技になることが決まった後、出場を目標に掲げる選手が出てきたものの、そうでない選手もいたのが正直なところです。それまで大事にしてきたメジャータイトル中心のスケジュールを優先し、出場資格があってもオリンピック出場は回避したトッププレーヤーも少なくなかったのです。
東京大会は地元開催ということで特に日本の選手にとっては特別でした。今回のパリはオリンピック競技として復活してから3回目ということで、ゴルフの世界でも多くの選手が出場を目標に掲げるようになってきています。私が現役の頃はゴルフでオリンピックに出られることなど考えもしませんでしたが、オリンピックはやはり多くのスポーツの世界一を争うすごい大会です。自分の国の代表としてそこに出られるというのは、素晴らしいことだと思います。選手個人の評価はもちろん高くなりますし、そこで活躍することはゴルフをより多くの人に知ってもらうためにも大きな意味があります。
日本代表同士だけでなく、世界から集まった違う種目のトップアスリート同士の交流もあると聞いています。東京大会は感染防止でそうはいかなかったと思いますが、今回はそちらも含めて楽しみな大会になるでしょう。競技形式は、基本的にはリオ、東京と同じ個人戦の72ホールストロークプレー。出場は60人で、出場権は世界ランキング(女子はロレックスランキング)を基にしたオリンピックランキングで決まります。女子の場合は6月24日時点で15位以内なら、各国4人まで。それ以外は上位2人が出られます。リオは大山志保さんと野村敏京さん、東京は畑岡さんと稲見さん(笹生優花さんはフィリピン代表でした)と2人ずつが日本代表となっています。その出場権争いも熾烈なものでしたが、今回は3人、あるいは4人が出場できる可能性を私は考えています。
というのも、開幕が日本より早く、結果がよりランキングに大きく反映される米ツアーで戦う日本勢が増えるからです。何度かここでも書いているように、これまでのメンバーに加えて西郷真央さん、吉田優利さん、稲見さんの3人がルーキーとして参戦します。代表決定の6月24日までにはシェブロン選手権、全米女子オープン、全米女子プロゴルフ選手権の3つのメジャーもあるため、いい結果を出してランキング15位以内に入る選手が出れば、3人、あるいは4人がオリンピックの舞台に立つことができるかもしれません。
世界はとてつもなく広く、知らないことだらけです。オリンピックという世界的なイベントに出場することは、よりその人の可能性や見聞を広める絶好の機会です。ゴルフがオリンピック競技になったことによって、今の選手たちのチャンスは大きく広がっていくでしょう。選手にとっても、ファンのみなさんにとってもオリンピックイヤーは、いつもより一つ、大きな楽しみがある年だと言えるかもしれません。
■原田香里(はらだ・かおり)
1966年10月27日生まれ、山口県出身。名門・日大ゴルフ部で腕を磨き1989年のプロテストに合格。92年の「ミズノオープンレディスゴルフトーナメント」でツアー初優勝。93年には「日本女子プロゴルフ選手権大会」、「JLPGA明治乳業カップ年度最優秀女子プロ決定戦」勝利で公式戦2冠を達成。通算7勝。その後は日本女子プロゴルフ協会の運営に尽力し21年3月まで理事を務めた。
原田香里のゴルフ未来会議
関連記事
JLPGAツアー 週間アクセスランキング
ツアー別に見る
全ツアーTOP | JLPGA (国内女子) |
JGTO (国内男子) | LPGA (米国女子) |
PGA (米国男子) | DP World (欧州男子) |
Asian | LIV GOLF |
ステップアップ | ネクストヒロイン |
PGAシニア | ABEMA |
アマチュア・他 | LADY GO CUP |