<日本女子オープン 初日◇26日◇大利根カントリークラブ 西コース(茨城県)◇6845ヤード・パー72>
日本一決定戦が河本結の“イマジネーション”を刺激している。初日は3バーディ・1ボギーの「70」。ナショナルオープンの難コースで上々の立ち上がりを見せた。
10番パー4からスタートし、14番パー4でバーディ先行。1アンダーで折り返した。後半では3番でボギーを喫するも、5番、距離の長い難関・7番パー5でバーディ奪取。自身4度目の出場で、初日の大会自己ベスト「70」の好スタートを決めた。
「いかにフェアウェイから打てるか。ティショットがキー」と話すように、この日はことごとくフェアウェイをとらえた。「きょうは(ラフに行かず)ファーストカットだけ。それが好スコアにつながった」。狙い通りのプレーに笑顔がはじけた。
8月の「NEC軽井沢72ゴルフ」で5年ぶりのツアー2勝目。だが、好事魔多しか。同月の海外メジャー「AIG女子オープン」(全英)に出場した際、胃腸炎にかかって体調を崩した。帰国後は扁桃炎を発症。“泣きっ面に蜂”でなかなか調子が上がらなかった。
いまは状態も回復し、気合十分でメジャーに入った。「徹底して、100%の準備をしてきました。とにかく勝っている自分をイメージして。久しぶりに状態が万全なので、イメージが湧きやすいです」。
日頃からめい想を取り入れたトレーニングに取り組んでいるが、その成果は“イメージ力”にも表れている。ウィニングパットを入れている場面はもちろん、チャンピオンズブレザーを着てカップを掲げている姿も「超鮮明に」イメージできている。
「勝っている自分をイメージして、そこに現実がついてくるように」と強い自分を想像して闘争心を燃やす。「服装も決まっています。ブレザーとちゃんと合うように、黒いウェアです。お楽しみに(笑)」とすでに“優勝ウェア”は決定済みだ。
歴代優勝者が集うチャンピオンズディナーは「カッコいい。めちゃくちゃ参加したい」とこれもモチベーションとなる。『ディナーに参加している姿のイメージは?』という質問には「いや、そこまではできない!(笑)」とかぶりを振って報道陣の笑いを誘った。
2日目、3日目と好プレーを続ければ、ディナーで乾杯の音頭を取るイメージも湧き上がるかもしれない。あとは想像を現実にするだけだ。(文・牧野名雄)