<KKT杯バンテリンレディス 初日◇14日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6523ヤード・パー72>
昨年はルーキーシーズンながら女子下部ステップ・アップ・ツアーで史上最多の5勝を飾り、今季はレギュラーツアーで戦っている19歳・櫻井心那(ここな)。ここまで6戦を終え、3度の予選落ちに最高位は21位タイとやや苦しい幕開けとなったが、地元長崎に近い熊本戦で、上々の滑り出しをみせた。
最も難易度の高い10番からティオフしたが、ティショットを右の林にいれてボギー発進。それでもチップインでバウンスバックに成功すると、18番パー5では持ち味の“飛距離”を生かしてバーディ奪取。後半に入って5番をボギーとしたが、6番で1.5メートルにつけて、7番はチップインと連続バーディ。「(チップインは)あまりしないので、初めてかもしれないです」という一日2つのチップインで、「70」の2アンダー・12位タイにつけた。
前半戦出場権で戦っているため、初シード獲得に向けて気になるのはリランキング。まだ序盤ではあるものの、早く安全圏に入りたいと誰しも思っているだろう。現在の順位は24位とまずまずの位置につけているが、「最初のほうは気にしていたけど、気にしていたら病みそうなので(いまは)見ていないです(笑)」という。
ステップ女王として迎えたプロ2年目のシーズンは「周りの期待値が大きかったので、それに耐えられるかというような不安はあった。慣れてもいなくて、自分の力が出せなかった」と、2戦連続予選落ちで幕を開けた。しかし、一度地元に帰ってリフレッシュすると、3戦目で初の予選通過。そこからは「ゴルフに集中できるようになりました。調子もちょっとずつ上がってきているのでいい感じ」と穏やかな表情で語る。
日曜日に進めなかった先週も、長崎に立ち寄ることができた。「ネイルも髪もまつげ(パーマ)もして、いろいろしてました、あまりゴルフはしていない(笑)」と気分転換。ゴールド×オレンジネイルは「全部ちょっと色が違うんですよ」とうれしそうに見せてくれた。まだまだシーズンは始まったばかり。この“現在地”からさらなる飛躍を目指していく。(文・笠井あかり)