国内女子ツアー通算1勝の21歳・尾関彩美悠が2025年のシーズンを前に、クラブセッティングを調整中。そのなかで、エレガントなデザインのニューパターを発見した。
それはベティナルディの『Queen B Milled in tha USA QB15』でブレード型のパター。「ガラッと変わりました」ともともとは、スコッティキャメロンの『 PHANTOM X T9』やテーラーメイドのスパイダーと大き目のヘッドを使用していた。
実は「いただいたもの」と明かすこのパターは、ヘッドのソール部分に描かれている「蜂に王冠のマークがすごくかわいい。私のボールのマークにも王冠があるんですけど」と、お気に入りのマークに一目惚れ。「あとはフェースが金属なんですけど、打感が少し柔らかい。グッと樹脂みたいに押してくれる打感がある。いままであまり打ったことがない感じでした」と新感覚の打感にも心を撃たれた。
好みの打感は「ちょっと硬いほう。しっかり打感がわかるもの」。今回のパターは金属フェースで尾関が好きな打感に近い。硬すぎず、やわらかすぎないしっかりとした手応えに「すごく私的にはいい」と即決したようだ。まだ投入したばかりだが、「いまのところすごく入っている」とラウンドでも好感触を得ている。
パターを選ぶときのこだわりがある。それは「テストしたときに近いパットが入るパターです。ロングパットがイマイチでも、1メートルが入るパターを選ぶようにしています」と状況によっては入るか入らないか微妙な、スコアに影響されやすい距離が入る一本と決めている。
「去年はけっこうグリーンの重さ、速さが(コースによって)バラバラだったので、コロコロパター変えていた」と毎試合でグリーンのスピードによって合わせるためにパターを3本持参していた。速いグリーンは「大きいヘッドで芯が柔らかいほう」としており、重いところは「金属系で硬いタイプ」と弾きのいいパターを選ぶようにしている。
今回のパターは尾関の“基準”をクリアし、今季開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」(沖縄県・琉球ゴルフ倶楽部、3月6~9日)から使用する。このオフは昨年の課題だった「ショットの精度」を上げるためにスイングの調整、クラブセッティングの見直しなどに力を注いだ。
今季は「優勝すること」が目標と、2022年の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」で挙げた初優勝以来のツアー2勝目に挑む。(文・高木彩音)