ALBA Net  ゴルフ
ALBA Net  ゴルフ

注目!
ツアー情報

「“3パットの女王”ですから」ツアー初Vの蛭田みな美 18番での悲喜こもごも

3パットからのスーパーショット。ツアー初V、蛭田みな美の悲喜こもごも。

所属 ALBA Net編集部
ALBA Net編集部 / ALBA Net

配信日時:2023年8月20日 19時02分

<CAT Ladies 最終日◇20日◇大箱根カントリークラブ(神奈川県)◇6638ヤード・パー72>

プロ8年目の蛭田みな美がトータル13アンダーで並んだ西郷真央とのプレーオフを制し、涙のツアー初優勝を飾った。アマチュア時代には「日本ジュニア」、「日本女子アマ」を制するなど、トップ選手の一人だったが、プロ入り後は苦戦。ここまでシード入りの経験はなかった。それでも、今大会でキャディを務めた父・宏さんとともに課題を一つひとつクリアしてきたことが、初優勝に繋がった。

まさかまさかの3パット…大ギャラリーからはため息【写真】

1打リードで迎えた最終18番パー5。先に西郷がバーディパットを外したため、蛭田は約2メートルから2パットのパーでホールアウトすれば優勝だった。しかし、ここでプレッシャーが襲う。「今日一日、予選ラウンドみたいにプレーしようと思っていたんですけど、初めて“勝つんだ”と思ってしまいました」。

冷静な判断ができず、バーディパットを入れにいって1メートル近くオーバー。さらにパーパットはカップに嫌われ、ほぼUターンの形で80センチも戻ってきた。「パーパットはちょっと引っ掛けました」。ボギーパットは沈めたものの、勝負はプレーオフへともつれ込んだ。

この場面を振り返り、宏さんは「アイツらしさが出ましたね。“3パットの女王”ですから」。昨季の3パット率は5.63%でツアー最下位の96位。単純計算で18ホールに1回、3パットをしていたことになる。今季はこれが3.62%(68位)にまで改善していたが、大事なところでミスが出た。

プレーオフでも悪い流れは続き、ティショット、2打目と右へのミスが出る。それでも、残り157ヤード、右ラフからの3打目を7Iで1メートルにピタリ。親子が「グリーンセンターに乗せれば傾斜で寄っていくのは分かっていたけど、実際にそこに打てたのは奇跡」と声をそろえる起死回生の一打。これが勝負の流れを一気に変え、1ホール目のバーディでプレーオフに決着をつけた。

ここ2年ほどはパッティングがイップスに近い状態。「私はこのまま勝てないんじゃないかと思ったこともありました」。苦しい時間が長かっただけに、優勝が決まると自然と涙があふれた。今オフから新たなトレーナーと契約し、ジャンプ系のトレーニングを取り入れたことで、飛距離が約10ヤードアップ。最大の課題だったパッティングはスロー映像で「インパクト前にリリースしてしまう」(宏さん)という悪癖を発見し、地道に改善に取り組んできた。諦めずに努力してきたことがようやくここで実を結んだ。

初優勝と同時に初シードも確実にした蛭田は「来年も試合に出られるのが一番うれしいです。次の目標は複数回優勝。今日はラッキーだったと思っているので、次はラッキーじゃない優勝がしたいです」。初優勝はゴールではなくスタートライン。元アマ女王は早くも次の勝利を見据えた。(文・田中宏治)

関連記事

CAT Ladiesのニュース

JLPGAツアー 週間アクセスランキング


大会情報

  1. JGTO (国内男子)
    2025年4月10日 4月13日
    終了
    東建ホームメイトカップ
  2. JLPGA (国内女子)
  3. PGA (米国男子)
    2025年4月10日 4月13日
    終了
    マスターズ
  4. ステップアップ
    2025年4月15日 4月17日
    開催前
    フンドーキンレディース
  5. DP World (欧州男子)
    2025年4月10日 4月13日
    終了
    マスターズ
  6. ネクストヒロイン
    2025年4月15日 4月16日
    開催前
    CRÉATION DREAM CUP

おすすめコンテンツ

関連サイト