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「もう1回、死ぬ気でゴルフと向き合わないといけない」 河本結が思い出の地で涙交じりに語った決意

河本結が苦しい今の胸の内を語った。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2023年5月25日 07時30分

<リゾートトラスト レディス 事前情報◇24日◇グランディ浜名湖ゴルフクラブ(静岡県)◇6500ヤード・パー72>

今回と同じ、グランディ浜名湖ゴルフクラブを舞台に行われた2019年大会。優勝争いのすえ3位に終わった河本結は、最終18番のグリーンをおりると悔しさのあまり地団駄を踏み、大粒の涙を流した。あれから4年。思い出のコースに悲壮な決意とともに戻ってきた。

「練習場でできるスイングが試合でできない。開幕はいい感じで迎えたんですけど、2試合連続で予選落ちした時に、自分のなかで不安になってしまって…。やってきたことが合ってるのかな、って。そこから試行錯誤を続けている感じです」

前半戦出場権を持って臨んだ今年のシーズンだが、河本は不調の真っただ中に立たされている。12試合出場で、予選通過は43位で終えた「ヤマハレディースオープン葛城」の1試合のみ。初優勝も挙げた19年には72.5815%で12位だったパーオン率も、今季はここまで63.6574%で47位とショットメーカーの生命線に狂いが生じている。今は、指導を受ける奥嶋誠昭コーチとともに「自分がやりたい」と目指しているスイング作りに没頭している。

オフに上半身を鍛えたことで、スイング時のバランスを失っていることを明かす。「感覚が今までと違う。これまでは下半身と体幹で打ってたのに、今は上半身で全てをカバーしようとしてしまっている。その感覚が気持ち悪い。パターは安定するようになったんですけど…」。試合が続くなかで、その“感覚”を消すための修正作業をするのはなかなか困難なことでもある。このジレンマと格闘する毎日ともいえる。

「すごく盛り上がって、自分のなかでも印象的な試合です。楽しかった」。当時20歳だった4年前の大会は、最終日の8番でイーグルを奪って渾身のガッツポーズを繰り出すなど、主役のひとりになった。今年の練習ラウンド中も、その時の光景は容易に思い出せたが、それと同時に24歳になった今、“大人になりすぎた自分”というものも再確認する場になった。

「賢くなりすぎてというか、考えすぎてしまっていて。『こうなりたくない』、『こういうミスはしたくない』、『ここに打ちたくない』とか。それで攻められなかったり、思うようなスイングができていないのが最近のゴルフ」

この現状を打破するため、原点回帰の思いを胸に秘めている。今週の月曜日には母校・日体大を訪れ練習を行った。そこでゴルフ部や野球部の監督にまで、『施設を使っていいよ』、『よかった時の感覚を知ってるトレーナーに見てもらえ』など励ましの言葉をもらった。「これからちょっとずつ行こうかなと思ってます。すごく心配してくれているのでいい報告をしたいですね」。また男子ツアーで通算2勝を挙げる弟の力(りき)からも、「めちゃめちゃ心配されてます」という。ただ「逆にこういう時に幸せ者だなとも感じます。応援してくれる人、心配してくれる人がいて」ということも実感する。

「もう1回、死ぬ気でゴルフと向き合わないといけない時期かなと思います」。現在の優先順位で出場できるのは、今週も含め4週後の「ニチレイレディス」まで。その試合後に第1回リランキングが行われるが、現在70位まで落ちている出場優先順位を上げる必要もある。

「まずショットを取り戻したい。自分の頭が成績で左右され、びびったりスイングが変わったりもしてきました。もっと自分を信じたい。自分の理想のスイング、完成した姿はイメージできているので、そこに向けて練習やトレーニングをやっていくしかない」。話している最中には、時折、目頭を押さえながら、こみあげるものを堪えた。特別な思いがあるコースを、リスタートの地にしたい。(文・間宮輝憲)

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