<ダイキンオーキッドレディス 初日◇2日◇琉球GC(沖縄県)◇6560ヤード・パー72>
鈴木愛は2023年の開幕戦初日を3連続を含む5バーディ・2ボギーの「69」で、3アンダー・2位タイ発進。その手には新しく投入したブレード型のパター『PLD MILLED ANSER 2』が握られていた。
2番で2メートルを沈めてバーディを先行させると、4番では3メートル、5番では6メートル、6番では1メートルを入れて3連続バーディ。一気にリーダーボードを駆け上がっていった。しかし後半になると流れが変わる。「後半のほうがグリーンが速い気がして」と10、11番ではともにファーストパットを1.5メートルオーバーさせて3パットのボギー。そこから「4メートル、5メートルのタッチが合わなくなって」とほとんどショートしていた。
それでも「最後にようやくタッチが合った」と修正し、最終18番では4メートルを沈めてバーディ締め。良い位置で初日を終えた。
昨年まではピンの女性向けモデルでマレット型の『G Le2 ECHO』などを使用してきた鈴木だが、この開幕戦ではブレード型の『PLD MILLED ANSER 2』を使っている。オフはアリゾナで合宿するのが恒例で、アリゾナ州フェニックスにあるピンの本社でパターのフィッティングを行うのもルーティンとなっている。
「いつもはアメリカに行くと、ストロークに合わせて型からフェース面だったり、自分仕様に作ってくれるんですけど、最近は作ってもらうよりも既製品のほうが合う。そのなかで何個か選んで、きょう使っているパターが一番良かった」と、カスタムではなく市販品と同じものをチョイスしている。
ブレード型のアンサー2を選んだ理由については、「私はしっかり打つタイプなので、アンサーでも太いタイプ(幅広)になるとけっこう転がっちゃうって言われたので、アンサー2がしっくりきた」と話し、「あのパターはすごくよかったので、しばらく使い続けると思います」と気に入っている。
バッグのなかで昨年と違うのはパターだけだが、球筋をドローからフェードにするなど、ゴルフは変化している。「ショットの調子が悪くなく、コースに入ってもすごくリズムよく出来ていたと思うし、ショットもオフにやってきた課題というのがよくできた1日だったかなと思います」と調整は上手くいった様子。
来週は、この日に白内障の手術を受けた母が会場に駆けつける。「来週に向けていい結果が残せればいいと思う。とりあえずは予選通過が目標です」と、オフの取り組みを試合へと少しずつフィットさせていく。(文・下村耕平)