＜大王製紙エリエールレディスオープン　最終日◇19日◇エリエールゴルフクラブ松山（愛媛県）◇6575ヤード・パー71＞

今季優勝者ら40人しか出られない来週の「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」の出場権を持っていない選手にとっての今季最終戦は、いよいよ最終日のラウンドに突入する。前日は雷雲接近など悪天候の影響で中止になり、54ホールの短縮競技になった。そんな最終日の大きな見どころといえば、シード争いの決着。“逆転”を目指す選手たちの条件などを、改めてまとめてみよう。

メルセデス・ランキング（以下MR）50位以内の選手に与えられるシードは、一部の試合を除き、来季のフル出場権が約束される権利。選手たちは優勝はもちろんだが、この権利獲得を目指して長いシーズンを戦ってきた。MR51位～55位の選手は来季前半戦の出場権が付与されるが、やはり目指すべきはシード権。そこへの滑り込みの可能性を残す選手も気合が入っている。

大会前にMR51位につけ初シードを狙った宮澤美咲は予選落ちしたが、MR52位の柏原明日架（2日目終了時点でトータル2アンダー・47位タイ）は、50位との差が35.91ポイント（pt）。逆転には最低でも『単独18位以上』が求められるだけに、最終日は攻めのゴルフを見せてくれそうだ。MR53位の小滝水音は欠場したが、MR54位の脇元華（同トータル6アンダー・10位タイ）、MR55位の堀琴音（同トータル7アンダー・6位タイ）は優勝も狙える位置につけている。

脇元、堀の逆転への最低条件は『単独11位以上』。もちろんこれはあくまでも目安で、最後は他の選手の成績次第になるため、1つでも上の順位を狙いたいところ。脇元は2日目終了後に「シードもかかっているし、上に食らいつきたい。最低でもトップ10で優勝も目指して」と、2019年以来のシード返り咲きに燃えている。堀は中止が決まった18日に「残念。やりたかった」という本音も。残り36ホールと18ホールでは、逆転を目指す選手にとっては大きな違いもあるため、悔しい気持ちもあったはず。「ケア、練習をしてゆっくり過ごしたい」と、静かに決戦の日を待っていたようだ。

これより下になると徐々に条件は厳しくなっていき、例えばMR65位の三ヶ島かな（同トータル2アンダー・47位タイ）は145.73pt差を埋めるために『単独2位以上』が必須になる。MR69位以下の選手は『優勝』以外は逆転の可能性は残されていない。MR86位の大里桃子（同トータル6アンダー・10位タイ）らがその位置にあたる。

非シード選手にとっては、MR56位～70位に与えられる最終QTへの出場権も大きな“戦利品”になる。今季のシード選手は、もし71位以下であってももともと1次QTは免除されるため、そこは気にせずに戦うことになる。さて、現時点でシード圏外につけている選手のなかで最後に笑うのは、いったい誰になるのだろうか？

【MR45位以下の主な選手】ptの後のカッコ内は逆転に必要となる最低順位。※はすでに出ている結果
45位：全美貞　496.25pt
46位：天本ハルカ　495.94pt
47位：金澤志奈　492.59pt
48位：笠りつ子　455.31pt
49位：川崎春花　448.06pt
50位：濱田茉優　446.01pt
（以上がシード権獲得）
51位：宮澤美咲　437.11pt（※予選落ち）
52位：柏原明日架　410.10pt（単独18位以上）
53位：小滝水音　402.80pt（※欠場）
54位：脇元華　390.60pt（単独11位以上）
55位：堀琴音　389.41pt（単独11位以上）
（以上が来季前半戦出場権獲得）
56位：鶴岡果恋　376.08pt（単独8位以上）
57位：大出瑞月　365.09pt（※予選落ち）
58位：浜崎未来　364.53pt（単独6位以上）
59位：仲宗根澄香　361.20pt（※予選落ち）
60位：平岡瑠依　357.26pt（※予選落ち）
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63位：金田久美子　307.55pt（※棄権でシード喪失）
65位：三ヶ島かな　300.28pt（単独2位以上）
71位：渡邉彩香　244.80pt（優勝）
73位：セキ・ユウティン　231.56pt（※予選落ちでシード喪失）
78位：黄アルム　219.41pt（※予選落ちでシード喪失）
86位：大里桃子　175.93pt（優勝）
89位：岸部桃子　153.69pt（※予選落ちでシード喪失）
97位：植竹希望　98.63pt（※予選落ちでシード喪失）
102位：小倉彩愛　73.25pt（※予選落ちでシード喪失）