<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目◇3日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>
ビッグタイトルを目指し、し烈な争いを繰り広げているメジャーの舞台では、昨年11月の最終プロテストに合格したルーキー中心の17人も“活躍”している。
女子プロゴルファーたちが“研修”で裏方を経験 ルーキーキャンプで学んだことは?「大変さがすごく分かった」
国内女子メジャー今季初戦ではルーキーたちがツアーの裏方として働いている。
配信日時:2024年5月4日 03時05分
<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 2日目◇3日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6665ヤード・パー72>
ビッグタイトルを目指し、し烈な争いを繰り広げているメジャーの舞台では、昨年11月の最終プロテストに合格したルーキー中心の17人も“活躍”している。
今大会は日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)が『ルーキーキャンプ』を開催する場所に指定している。これは、選手たちが泊まり込みで、日頃どのようにしてトーナメントが運営されているのかを学ぶ場。2泊3日の日程で実際にボランティアが行う業務も体験する。いわば“研修”の機会だ。コロナ禍以前は、毎年秋に行われる「日本女子プロ選手権」会場で行われていたが、プロテストの時期が秋になったこともあり、昨年からサロンパスカップに集まることになった。
ラウンド中はギャラリーにスコアを見せるキャリングボードやドライビングディスタンス計測、フォアキャディを“実体験”。プレーヤーという立場から裏方に一時転身し、初日、2日目のトーナメントを支えた。そこで選手たちは何を感じたのだろうか?
■ルーキーたちは何を学んだ?
高卒ルーキーの菅楓華は、「ボランティアの方の大変さがすごく分かったので、これから感謝しながら回って、いいプレーをしたいと改めて思いました」という思いを抱いた。仲間たちと寝食をともにする合宿生活についても、「仲の良さも一気に深まると思うし、『こんな人なんだな』とよく分かる機会になりました」と同期を知るいい機会にもなったという。
初日はキャリングボードを担当し、憧れの櫻井心那がプレーする組についた。「心那ちゃんのプレーを生で見るのが初めてだったので、すごい勉強になりました」。レギュラーツアー初出場だった3月の「Vポイント×ENEOSゴルフ」でいきなり7位に入った期待のルーキーは、選手としての上積みもできたようだ。
プロテストトップ合格の清本美波も、2日目にキャリングボードを初めて経験し「風が吹いたりすると重たく感じて疲れました(笑)。ギャラリーさんにボードを見せながら、選手の邪魔にならないよう気を使いながら。大変さとありがたさが分かりましたね」と話す。これまで知らなかったトーナメントの裏側を垣間見て、「ギャラリーさんが朝早くから遅くまで観戦する姿を間近で見たし、すごく感じることがたくさんありました」と次々と新たな発見をした。
この他にも、「(キャリングボードが)風にあおられて、ギャラリーさんに当たりそうになりました(笑)。後ろにひっくり返りそうになって、『すいません』みたいな感じに。いい経験ができました」(政田夢乃)、「朝から待ち時間がたくさんあったり、一日中やる係もあって、こんなに疲れるんだなって思いました。選手には選手としての疲れもあるけど、それ以上に疲れた気がしました」(神谷和奏)と、慣れない作業の連続に普段とは違う疲労感もあったようだ。
■試合には出たい…でも、みな前向き
宿泊は2人1組で、早朝4時には起床。午前5時頃にはすでにコースにいるという日が続いたが、そこでは“あるべきプロとしての姿”もイメージできたようだ。
「ボランティアの方の大変さがすごく分かったので、感謝しながら回っていいプレーをしたいと改めて思いました」(菅)
「ボランティアをやっていて、選手からあいさつされた時がうれしい。始めと終わりのあいさつは大事だと思うし、自分もそういうプロになりたい」(清本)
こういった気持ちは、どの選手にも共通する部分だ。
今大会には石田可南子、吉澤柚月ら同期たちが選手として出場していた。その姿を見てルーキーキャンプに参加した選手たちはもちろん、“来年は選手として…”という思いも強くした。ただ、「悔しい思いはあるけど、これに参加していて、のちに優勝した選手もたくさんいる。徐々にレベルアップすればいいと思うし、キャンプに参加できて良かった」と話す政田のように、みな前向きにこの3日間をとらえている。
ちなみにJLPGAの会員になると、このルーキーキャンプに原則1回は参加することが義務づけられる。ただし2年連続でサロンパスカップ出場した場合は免除、などの例外はあるが、ほとんどの選手が経験するものだ。今年も2022年合格組の95期生・平岡瑠依ら“先輩”も参加者に名を連ねていた。
「フォアキャディをやって『(合図に)気づいてもらえてるのかな?』と思った時に、選手やキャディさんが手を挙げてくれると分かりやすかった。自分もそういうことをやったほうがいいなと思いました。ドライビングディスタンスは効率よくやらないと選手が来るし、邪魔になる。それが大変でした」(清本)
疲労感と清々しさが同居するルーキーたちの表情が印象的だった。この研修を終えた選手たちの所作がどう変わるのか。今後はそんな部分にも注目してみるのはいかがだろうか?(文・間宮輝憲)
記事に関連するリーダーボード
関連記事
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ
ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップのニュース
- ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパス杯で見た華やかな女子プロのウェアを徹底紹介【編集部ファッションチェック】
- 史上最年少優勝のリ・ヒョソン クラブは中2からタイトリストを使用【勝者のギア】
- 衝撃逆転Vの一部始終を“目撃” 同組の原英莉花も15歳アマ称賛「ピンが振ってあっても狙っていた」
- 「いいプロになってほしい」 宮里藍が15歳アマのリ・ヒョソンを称賛
- アマVの15歳リ・ヒョソンはプロ転向を回避へ「3年後、日本でも活躍できる選手に」
JLPGAツアー 週間アクセスランキング
ツアー別に見る
全ツアーTOP | JLPGA (国内女子) |
JGTO (国内男子) | LPGA (米国女子) |
PGA (米国男子) | DP World (欧州男子) |
Asian | LIV GOLF |
ステップアップ | ネクストヒロイン |
PGAシニア | ABEMA |
アマチュア・他 | LADY GO CUP |