<Vポイント×SMBCレディス 事前情報◇20日◇紫カントリークラブ すみれコース(千葉県)◇6668ヤード・パー72>
渋野日向子が日本ツアーにスポット参戦する。日本単独開催の大会となれば、昨年8月の「meijiカップ」以来7カ月ぶり。左袖につけるVポイント(CCCMKホールディングス株式会社)とスポンサー契約を結んでおり、今大会に出場するのは鹿児島高牧CC開催だった2021年以来となる。
同週に開催予定だった米国女子ツアーが中止になり、すぐに出場を決断した。「推薦で出させていただく形にはなりましたけど、ホステスプロの試合ですし、すごくいいコースでやっていただける。すぐに出ますって決めました」。ここで弾みをつけて、来週以降、本格化していく米本土戦につなげていきたい。
今季はここまで米ツアー3試合に出場したが、上位で終えられていない。「クラブも替えましたし、心機一転で張り切っておりますけども、ゴルフ自体はまだまだ。内容的には言葉にするほどでもない」とキッパリ。「HSBC女子世界選手権」では7位発進を決めながら、最終的には45位。満足できる序盤の出だしではなかった。
帰国後の2週間のオフは、「家に帰って、食べて寝て(笑)。トレーニングも練習もしたけれど、けっこうリラックスしていました」と、リフレッシュする時間に充てた。そしてそれは刺激的でもあった。「野球観戦もしましたし、竹田麗央の優勝も見られましたし。すげっ」。前日の19日には大谷翔平選手らを擁するドジャース対カブスのMLB開幕戦シリーズを現地、東京ドームで観戦。そして先週は自身は出場しなかったが、米女子ツアーで“ルーキー”が「無双状態」で優勝する姿を映像で見守った。そんな姿に勇気をもらいながら、まずは「3日間を戦うこと」を目標にして今週を迎える。
今年、紫カントリークラブ すみれコースに開催地が変更された。22年には「日本女子オープン」が行われた名門コースだ。この日は勝みなみ、木下彩と9ホールの練習ラウンドを行ったが、「むずい!」の一言。「ゴルフは手前からとも言いますけど、そういうコースでもない。頭を使いながら頑張らないとと思っている」と、スタイミーになる木やグリーンのアンジュレーションを警戒する。アンダーパーが出れば…という本音ものぞかせる。
「3日間みなさんの前で戦うことができていないので、しっかりやりきりたい。とはいえ、フガフガ言ってもダメなコースなので、落ち着いて冷静にやりながらも、いいところを見せられるように。地に足をつけて頑張ります」。日本では、予選落ちがない試合を除けば、9位に入った22年「樋口久子 三菱電機レディス」以降、決勝進出がない。ホステスプロとしての意地を見せ、シブコスマイルを弾けさせたい。(文・笠井あかり)