今季の国内女子ツアーで8勝を挙げ、年間女王に輝いた竹田麗央が14日、地元・熊本県で開かれた取材会に臨んだ。11月の最終戦「JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」を終えて約20日。「3ツアーズ(日立3ツアーズ選手権)があったり、プロアマ(イベント)があったり」と多忙な日々を送る中、今季の振り返りと、来季から主戦場となる米国ツアーへの意気込みを語った。
「こんなに優勝できると思ってなかったのでビックリ。海外メジャーにも出られて、年間女王にもなれて、楽しいシーズンでした」
それが大きな飛躍を遂げた2024年の感想だ。4月に地元で行われた「KKT杯バンテリンレディス」でツアー初優勝。9月には「ソニー日本女子プロ選手権」「日本女子オープン」とメジャーで2勝を挙げ、5年間の複数年シードを獲得した。
その権利に後押しされ、米国ツアー最終予選会への出場を決断。しかし、11月には日本で開催される唯一の米女子公式戦「TOTOジャパンクラシック」を制したことで、予選免除でツアーメンバー入りを果たすなど、とにかく目まぐるしい一年間を過ごした。
「お仕事も増え、いろいろなところでおめでとうと言ってもらえます」と、今は女王戴冠の実感も強まるばかり。年明けからは本格的に米ツアーへの準備を進めることになる。
オフはショートゲームの強化、飛距離アップ、バンカーからのリカバリーなどを重点的に磨く予定。生活習慣の違いや移動でもタフさが求められるが、「出られる試合には全部出たい」と気合十分といった様子だ。
来季初戦は、過去2年間のツアー優勝者しか出場できない「ヒルトン・グランド・バケーションズ・トーナメント・オブ・チャンピオンズ」(1月30~2月2日、フロリダ州)になる。ゴルフ以外の楽しみにも触れ、「野球も見たいです。大谷(翔平)選手とか」と米国生活への期待も口にした。
「最後までベストを尽くしたい。1年間でゴルフのレベルアップをしたい」。来年は竹田含め、予選会をトップで通過した山下美夢有や、すでに戦っている畑岡奈紗、勝みなみ、渋野日向子ら最多となる13人の日本勢が米国を主戦場にする。これも「一緒に回った選手がたくさんいるのは心強い」と好材料。日本で旋風を巻き起こした21歳の25年が楽しみだ。(文・間宮輝憲)