ゴルフを愛するみなさん、こんにちは。原田香里です。米女子ツアーから、とてもうれしいニュースが届きました。ご存知の方も多いと思いますが、古江彩佳さんが平均ストロークNo.1のベアトロフィーを獲得し、西郷真央さんがルーキー・オブ・ジ・イヤー(新人王)となったのです。世界中から実力者が集まり、年々、層が厚くなっているフィールドでのことですから、本当にすごいことです。2人が揃ってトロフィーを掲げている写真を見た時は、本当に感激しました。
今年が米ツアー3年目の古江さんは、アムンディ・エビアン選手権でメジャー初優勝。出場した24試合のうち12試合でトップ10入り。予選落ちは1回だけというシーズンを通しての安定したプレーぶりでした。平均ストロークは69.99。規定ラウンド数に達した選手の中で最も少ない数字を叩き出し、ベアトロフィーを手にしたのです。
最終戦前には、首位だったユ・ヘラン選手に僅差の2位(70.05)だったのですが、タイトルをしっかりと意識しながらプレーして連日の60台(69.69.69.68)。最後まで安定したプレーで8位タイに入る締めくくりで、ユ選手を逆転。平均ストローク70を切る見事なシーズンを終えています。
古江さんは153センチと私と同じくらいの身長のため、勝手に親近感を抱いています。その分、本当にすごいことをしたなぁ、と言う気持ちがより強いですね。年間通していいプレーをしないとベアトロフィーは取れません。グリーン周りのうまさ、正確なショットに支えられたどの1打も気持ちが込められたプレーぶりがあるのでしょう。
新人王を手にした西郷さんも、1年目とは思えない素晴らしいプレーをしました。その笑顔を見ながら思い出していたのは、2022年のちょうど同じ頃、日本で大スランプに陥っていた西郷さんの姿です。
この年、開幕戦で初優勝すると、12試合で5勝と一気に頭角を現した西郷さんですが、その後、苦戦が続きました。限られた選手だけが出場する最終戦をどん底状態で迎えます。予選落ちがないため4日間プレーして通算35オーバー。最下位の40位でしたが、39位の選手とは24打も離れた結果に終わっています。
そこから立ち直り、2023年には復活優勝。QTを突破して今年、米ツアーにフル参戦して、優勝争いもしています。目標としていたタイトルをとれたことは、本当に感慨深かったことでしょう。
古江さんも、西郷さんも、プロになる前から目標としているところが目先ではなく、はるかに高いところだったのだと思います。ここまでの結果を出すには、自分の考えをしっかり持ち、それを貫くメンタルの強さが必要です。二人がそれをしっかり持っているのはまちがいありません。
古江さん、西郷さん、本当におめでとう。私がSNSで祝福メッセージを送るのもおこがましいほど大きく成長したお二人なので、この場を借りてお祝いさせてください。これからのさらなる活躍を心から楽しみしています。