そんな田村に対して美穂さんは「ちょっとラインが違っていたときに、私が『すいません』と謝ると、『俺が打てなかったからだよ』と言ってくれる。もし『ラインが違ったじゃないか』と怒られると、こっちも自信を持って言えなくなる。お金がかかっていることですけど、私を責めたことは一度もなかったです」と振り返る。
この最終日は、首位タイのトータル8アンダーからスタートした田村だったが、前半はなかなか打ち切れずに3パットもあり、トータル6アンダーまで後退。折り返した時点でトップとは4打差に開いてしまった。実はこのスコアを落とす展開は、前日の第2ラウンドにも見られた。中盤に3パットの連続ボギーを叩いたが、3バーディを獲り返して首位に返り咲いたのだ。
残り9ホールとなり、「トップの2人は10アンダーで4打離れていて、1人が走っているならまだしも2人だと(追いつくのは)難しいかな」と田村が弱気になると、美穂さんが「きのうもカムバックしたじゃないですか。きょうもカムバックしましょうよ」と鼓舞。後半に入ってから「パットが打てるようになった」と3つ伸ばし、すでにトータル10アンダーでホールアウトしていた秋葉真一に1打差まで迫って、最終18番パー5を迎えた。
最低でもバーディを獲らないと負ける状況。セカンド地点で田村が2オンを狙うか迷っていると、「行くしかないじゃないですか」と美穂さんが再び背中を押す。2オンに成功した田村は、およそ15メートルのイーグルパットは外れたものの、しっかりカップまで届かせて楽々バーディ。秋葉と阿原久夫とのプレーオフに突入した。
プレーオフは再び18番ホール。2オンを狙った3番ウッドでのショットはピンに重なって飛んでいき、少しグリーンをオーバー。4メートルのイーグルパットを残した。ここで2つのラッキーが田村を味方する。1つは雨の影響でボールに泥がつくため、プリファードライのローカルルールが適用できたこと。目の感覚と構える方向が合わない田村は、ボールに引いた線を目標方向に合わせ、そこにパターに引かれた線を合わせないと「どこを向いているかわからない」。グリーンの外ではあったが、ボールをピックアップして拭き、ボールの線を目標方向に合わせて置くことができたのだ。
もう1つのラッキーは美穂さんの読んだラインが「ワンカップフック」だったこと。この日は右に曲がるスライスラインを左に打ち出せずに、ことごとく「右に外していた」田村も、フックラインなら自信を持って打つことができた。美穂さんが読んだとおりに田村が打ち出したボールは、「手前1メートルから入るなと思った」と吸い込まれるようにカップイン。秋葉と阿原はすでに3打目を打ち終えていたため、この劇的なイーグルで田村の優勝が決定。「自分でもよくわからない」という何度もピョンピョンと飛び跳ねるパフォーマンスにつながった。
この最終日は、首位タイのトータル8アンダーからスタートした田村だったが、前半はなかなか打ち切れずに3パットもあり、トータル6アンダーまで後退。折り返した時点でトップとは4打差に開いてしまった。実はこのスコアを落とす展開は、前日の第2ラウンドにも見られた。中盤に3パットの連続ボギーを叩いたが、3バーディを獲り返して首位に返り咲いたのだ。
残り9ホールとなり、「トップの2人は10アンダーで4打離れていて、1人が走っているならまだしも2人だと(追いつくのは)難しいかな」と田村が弱気になると、美穂さんが「きのうもカムバックしたじゃないですか。きょうもカムバックしましょうよ」と鼓舞。後半に入ってから「パットが打てるようになった」と3つ伸ばし、すでにトータル10アンダーでホールアウトしていた秋葉真一に1打差まで迫って、最終18番パー5を迎えた。
最低でもバーディを獲らないと負ける状況。セカンド地点で田村が2オンを狙うか迷っていると、「行くしかないじゃないですか」と美穂さんが再び背中を押す。2オンに成功した田村は、およそ15メートルのイーグルパットは外れたものの、しっかりカップまで届かせて楽々バーディ。秋葉と阿原久夫とのプレーオフに突入した。
プレーオフは再び18番ホール。2オンを狙った3番ウッドでのショットはピンに重なって飛んでいき、少しグリーンをオーバー。4メートルのイーグルパットを残した。ここで2つのラッキーが田村を味方する。1つは雨の影響でボールに泥がつくため、プリファードライのローカルルールが適用できたこと。目の感覚と構える方向が合わない田村は、ボールに引いた線を目標方向に合わせ、そこにパターに引かれた線を合わせないと「どこを向いているかわからない」。グリーンの外ではあったが、ボールをピックアップして拭き、ボールの線を目標方向に合わせて置くことができたのだ。
もう1つのラッキーは美穂さんの読んだラインが「ワンカップフック」だったこと。この日は右に曲がるスライスラインを左に打ち出せずに、ことごとく「右に外していた」田村も、フックラインなら自信を持って打つことができた。美穂さんが読んだとおりに田村が打ち出したボールは、「手前1メートルから入るなと思った」と吸い込まれるようにカップイン。秋葉と阿原はすでに3打目を打ち終えていたため、この劇的なイーグルで田村の優勝が決定。「自分でもよくわからない」という何度もピョンピョンと飛び跳ねるパフォーマンスにつながった。