＜日本シニアオープンゴルフ選手権 3日目◇18日◇シャトレーゼヴィンテージゴルフ倶楽部（山梨県）◇6465ヤード・パー71＞

百戦錬磨のベテランが、緊張の最終日を迎える？ 3日目を終えトータル14アンダーまで伸ばし、2位に5打差をつけての単独首位となった手嶋多一。独走態勢にも思えるが、本人は「わからない。余裕なんてない」と最後まで緩むことなく、日本タイトルを狙いに行く。

みなさんもぜひ参考に！シニアプロたちのスイング連続写真集

レギュラーツアー8勝のうち、“日本”と冠がつくタイトルも「日本オープン選手権」（2001年）、「日本プロ選手権　日清カップヌードル杯」（14年）と2つ保持している。そして今回勝利すると、日本ゴルフ協会（JGA）が主催する男子のナショナルオープンをダブル制覇することになる。

そのことについて聞かれると、「（これまでに）何人いるんですか？」と興味津々。だが青木功、中嶋常幸、谷口徹のわずか3人しか達成していないことを知ると、「たったそれだけ？ やばいな。今晩寝られない。聞かなきゃよかった」と、いつもの柔和な表情が少しだけ硬くなった。

2年前にシニアデビュー。今の環境については、「最高ですよ。レギュラーに行っても自分のゴルフは通用しない。昔テレビに出ていた人たちと一緒にやれるので」と満足している。そして、その舞台の最高峰の一つに、到達しようとしている。「自分のなかで一番大きい大会」と話すナショナルオープンだが、「意識せず、集中したい」と静かな闘志を燃やしながらのプレーとなる。