国内シニアツアー「トラストグループカップ佐世保シニアオープン」の最終ラウンド。3位タイからスタートした59歳の井戸木鴻樹が「67」と伸ばして、トータル8アンダーで首位の野仲茂に追いつきプレーオフに突入。1ホール目で野仲を下して、今シーズン出場12試合で3勝目を挙げた。井戸木といえば、レギュラーツアー時代からフェアウェイを外さない正確なドライバーショットが持ち味。13年には「全米シニアプロ選手権」を制した井戸木のスイングを、プロコーチの石井忍に解説してもらおう。
_____________________
右ヒジに注目! 井戸木鴻樹のドライバースイング【連続写真】
井戸木さんの曲がらないスイングの特徴は『右ヒジ』にあります。後方から見たとき、腰のラインと胸のラインが揃ったきれいなアドレスをしています。右打ちの場合は左手よりも右手が遠くに握るため、右肩が前に出て胸のラインが開きやすいんです。井戸木さんは右ヒジにゆとりを持たせているので、胸のラインがきれいに揃う。カット軌道でスライスが出やすい人は、少し右腕を回外(自分から見て時計回りに回す)させて、右ヒジが右の腰骨あたりを指すようなアドレスをするといいですね。
始動にも曲がらない要素があります。グリップエンドがおヘソを指したまま上げている。手を使って上げると、手元は外に、クラブヘッドは内側に入って、スイングプレーンから外れやすいのです。シンプルに体で上げることによって、手元とヘッドの関係が崩れない。クラブが腰の高さくらいまで上がってから、ようやくグリップエンドがおヘソを外れていきます。
井戸木さんのトップはコンパクトに見えると思いますが、胸も腰もしっかり回っているからエネルギーは十分です。これ以上回すとスイングプレーンから外れる、というところまで回れている。59歳でここまで深く回せるのは、ヒザも骨盤も全部回しているから。その結果、トップで左足カカトが地面からベリッと剥がれています。カカトを持ち上げているというより、引っ張られて持ち上がっているというのが正しいかもしれません。
よくレッスンで「トップで上半身と下半身の“捻転差”を作って飛ばしましょう」と言われますが、曲げたくない人は、井戸木さんのように腰と胸を一緒に回してもいい。あまり気にしなくても大丈夫です。
_____________________
右ヒジに注目! 井戸木鴻樹のドライバースイング【連続写真】
井戸木さんの曲がらないスイングの特徴は『右ヒジ』にあります。後方から見たとき、腰のラインと胸のラインが揃ったきれいなアドレスをしています。右打ちの場合は左手よりも右手が遠くに握るため、右肩が前に出て胸のラインが開きやすいんです。井戸木さんは右ヒジにゆとりを持たせているので、胸のラインがきれいに揃う。カット軌道でスライスが出やすい人は、少し右腕を回外(自分から見て時計回りに回す)させて、右ヒジが右の腰骨あたりを指すようなアドレスをするといいですね。
始動にも曲がらない要素があります。グリップエンドがおヘソを指したまま上げている。手を使って上げると、手元は外に、クラブヘッドは内側に入って、スイングプレーンから外れやすいのです。シンプルに体で上げることによって、手元とヘッドの関係が崩れない。クラブが腰の高さくらいまで上がってから、ようやくグリップエンドがおヘソを外れていきます。
井戸木さんのトップはコンパクトに見えると思いますが、胸も腰もしっかり回っているからエネルギーは十分です。これ以上回すとスイングプレーンから外れる、というところまで回れている。59歳でここまで深く回せるのは、ヒザも骨盤も全部回しているから。その結果、トップで左足カカトが地面からベリッと剥がれています。カカトを持ち上げているというより、引っ張られて持ち上がっているというのが正しいかもしれません。
よくレッスンで「トップで上半身と下半身の“捻転差”を作って飛ばしましょう」と言われますが、曲げたくない人は、井戸木さんのように腰と胸を一緒に回してもいい。あまり気にしなくても大丈夫です。