28日、タイのレガシーゴルフクラブ(バンコク)にて、タイシニアPGAツアーの開幕戦「サンワード・シニア・チャンピオンシップ セキワ カップ2025」の最終日が開催。2023年「日本プロゴルフシニア選手権」の覇者・サマヌーン・スリロットがトータル21アンダーを出して、2位に10打差をつけて圧倒的な強さで2連覇を飾った。
スリロットはこの3日間、痛みから左足を引きずってプレーしていた。そんなケガもありながら、いわゆる”手打ち”で40ヤード曲げる”鬼フック”を打って、ベタピンを連発していた。
「左足が痛いので、7:3で右足体重で構えて、もうアームローテーションで鬼フックを打っていました。フィニッシュは取れませんね(笑)」(スリロット)。
それでも今日は3アンダーを出すなど、終始安定したプレーを見せていた。2位の横田真一は、「一緒に回った平塚哲司プロの方が綺麗な球で綺麗なゴルフをしていると思うのに、不思議な打ち方で圧倒的に強いです。一度はFWでダフったのに、僕らより20ヤード先まで飛んでいて、独特な本当に強いプレーヤーですね」と評した。
スリロットの強力な武器はパットにある。「私はオープンスタンスで構えてハンドファーストで構えます。左足前にボールを置いて打つんです。(不思議なフォームだが?)それはアッパーで打ってボールに順回転で打つためなんです。ダウンブローだと球がコロがりませんから」(スリロット)
独特なプレースタイルで圧倒的な強さを見せたスリロット。今季も日本のシニアツアーに参戦するようだ。日本人プロにとって強力なライバルと言えるだろう。(文・加藤雄一郎)