アジアンツアーの「インターナショナルシリーズ・マカオ」は、最終ラウンドが終了。同大会は7月17日、ロイヤルポートラッシュで開幕する第153回「全英オープン」の予選会を兼ねており、資格を持たない上位3選手が出場権を得た。
その3選手はすべてLIV勢で占められ、勝利したカルロス・オルティス(メキシコ)、2位のパトリック・リード(米国)、3位のジェイソン・コクラック(米国)が全英オープン行きを決めた。
セルヒオ・ガルシア(スペイン)は、1メートルのバーディパットを外して、トータル15アンダーの4位に終わり出場権獲得には至らず。もし、そのバーディパットを決めていればコクラックと並び、世界ランキング上位(ガルシア513位・コクラック775位)のガルシアが“切符”を手にすることとなり、まさに運命を分けた一打となった。
ガルシアは、2022年に連続22回の「全英オープン」出場を果たしていたが、昨年と一昨年は出場権が無く、最終予選会から出場を目指すも届かなかった。
だが、ガルシアにはまだ出場への望みはある。2月10日、「全英オープン」を主催するR&Aが発表した出場資格に新たなカテゴリーとして「LIVゴルフの上位選手」を加えた。
今季LIVゴルフの個人戦ポイントレースで6月27~29日のダラス大会終了時のトップ選手(上位5位内が条件)が出場権を獲得、現在ガルシアは3位につけており、1位のホワキン・ニーマン(チリ)、2位のジョン・ラーム(スペイン)はすでに出場権を持っているため大きなチャンスとなる。あるいは再び最終予選会から出場を目指すこともできる。
今年の「全英オープン」には現時点でオルティス、リード、コクラック、ラーム、ニーマンに加え、ダスティン・ジョンソン(米国)、マーク・リーシュマン(オーストラリア)、ブライソン・デシャンボー(米国)、タイレル・ハットン(イングランド)、ブルックス・ケプカ(米国)、トム・マキビン(北アイルランド)、フィル・ミケルソン(米国)、ルイ・ウーストハウゼン(南アフリカ)、キャメロン・スミス(オーストラリア)の計14名のLIV勢が出場を決めている。(文・武川玲子=米国在住)