ジョン・ラーム(スペイン)がLIVゴルフ行きを発表して大激震が走っているPGAツアー。今度はタイトルスポンサーを22年間務めてきた米大手金融機関の『ウェルズ・ファーゴ』が、2024年大会を最後にスポンサー契約を終了することを発表した。
ウェルズ・ファーゴは「シグネチャー・イベントであるウェルズ・ファーゴ選手権の2025年以降の契約延長をしないことを決めた」とステートメントを発表した。
さらに「われわれはチャンピオンシップの20年以上の歴史を大変誇りに思っており、このトーナメントは地元に大きな影響を与え、シャーロットをはじめ全米のゴルフファンを楽しませてきた。2003年以来、ウェルズ・ファーゴ選手権は、数多くの慈善財団を支援するために3000万ドル(約43億円)以上を寄与してきた。PGAツアーとの関係をとても価値あるものとし、5月6〜12日にクェイルホロー・クラブでのウェルズ・ファーゴ選手権をとても楽しみにしている」と続けた。
ウェルズ・ファーゴはサンフランシスコに本社を置く米国四大銀行グループの一つ。ノースカロライナ州シャーロットに本社を置く米大手金融機関のワコビアがタイトルスポンサーとなり、2003年から「ワコビア選手権」としてスタートした。2009年にそのワコビアがウェルズ・ファーゴと合併し、2011年よりウェルズ・ファーゴ選手権となった。
舞台のクェイルホロー・クラブは2017年に「全米プロ」、2022年には「プレジデンツカップ」を開催。また2025年には再び全米プロが開催されることが決まっている。
PGAツアーは超高額賞金のLIVゴルフに対抗するため、2023年から賞金総額2000万ドル(約28億9000万円)の“シグネチャー・イベント”を開催。ウェルズ・ファーゴ選手権はその8大会の一つで、23年に勝利したウィンダム・クラーク(米国)は優勝賞金360万ドル(約5億2000万円)を獲得した。(文・武川玲子=米国在住)