サウジアラビアの政府系ファンドが支援する超高額賞金の「LIVゴルフ」の2年目は残すところあと2大会。10月13~15日にサウジアラビアのロイヤルグリーンズ・ゴルフ&CCでジェダ大会、そして10月20~22日には最終戦となるチームチャンピオンシップ・マイアミがフロリダ州マイアミのトランプナショナル・ドラールで行われるが、トランプ前米大統領が所有するコースでの開催はこれが最後になるかもしれない。
公式発表はされていないが、LIVゴルフ3年目の24年は今季と同じく14大会が開催される予定で、そのうち米国は6大会、開幕戦となるのはおそらく2月のメキシコのマヤコバ大会で、米国外ではその他にサウジアラビア、香港、オーストラリア、シンガポール、スペイン、イングランド、そして韓国を転戦すると米スポーツイラストレイテッドが伝えた。
メキシコでの開幕戦に続いて、ラスベガス、その後3月はジェダ(サウジアラビア)、香港と回ったあとに、再び米国に戻りテキサス州ダラス、カリフォルニア州ロサンゼルス、オクラホマシティーと続き、終盤にウェストバージニア州のグリーンブライヤー大会とフロリダ州南部で開催コースは未定とされているが、トランプ米元大統領が所有するコースはなかったという。
トランプ氏所有のコースでこの2年で5大会が開催され、最終戦のマイアミのドラール、ニュージャージー州のベドミンスター、ワシントンDC大会もトランプ氏所有のコースだった。
トランプ氏は22年6月から始まったLIVゴルフをこれまで積極的に支援してきた。「PGAツアーとLIVゴルフはいずれ統合されるだろう」と昨年、予言めいた発言もしている。実際に今年6月、PGAツアーとDPワールド(欧州)ツアーはLIVゴルフを運営するPIF(サウジアラビア政府系ファンド)との統合が発表されている。
「PGAツアーに忠誠を尽くした選手は、いずれ統合されたときに大きな代償を払う。PGAツアーからは“ありがとう”の一言で終わる」とトランプ氏は昨年自身のSNSにコメントをアップしていた。そのトランプ氏のコースで開催なしとなると、LIVゴルフとの蜜月は終了かと憶測が飛んでいる。(文・武川玲子=米国在住)