現在、米国女子ツアーを主戦場にする古江彩佳と西村優菜。同じ2000年生まれの“プラチナ世代”の2人は今、世界を舞台に戦っている。コースを離れても仲が良いことでも知られるそんな2人に、4月にハワイで行われた「ロッテ選手権」開幕前に特別対談をお願い。ゴルフのこと、お互いのこと、知られざる一面…などなどを、ゆったりビーチでたっぷり話してもらった。前回は出会ったころのことを思い出し、盛り上がった2人。そこから徐々にテーマは米国ツアー決断の瞬間などに移っていき…。(取材/編集・間宮輝憲)
2人だから明かす“米国進出を決めた”リアルな理由 もしもお互いの能力を1つもらえるとしたら??【古江彩佳×西村優菜・プラチナ対談 in ハワイ】
プラチナ世代の古江彩佳と西村優菜。海を渡った二人の仲良しコンビが、米ツアー行きを決断した理由を語る。
配信日時:2023年5月23日 03時23分
現在、米国女子ツアーを主戦場にする古江彩佳と西村優菜。同じ2000年生まれの“プラチナ世代”の2人は今、世界を舞台に戦っている。コースを離れても仲が良いことでも知られるそんな2人に、4月にハワイで行われた「ロッテ選手権」開幕前に特別対談をお願い。ゴルフのこと、お互いのこと、知られざる一面…などなどを、ゆったりビーチでたっぷり話してもらった。前回は出会ったころのことを思い出し、盛り上がった2人。そこから徐々にテーマは米国ツアー決断の瞬間などに移っていき…。(取材/編集・間宮輝憲)
■米国進出をお互い聞いた時
西村(以下、西):最初、えってぃがアメリカツアーに行くって聞いた時は、びっくりっていう気持ちが大きかったな。日本ツアーに専念するのかなって思ってたし、実際、そういう風に聞いてたから。『日本で10年間トップでいられる選手になりたい!』っていうタイプのゴルファーだと思ってた
古江(以下、古):実際、そうだったよ
西:だから、話を聞いた時は『おー!すごーい!』みたいな感じ。もちろん、(21年の)エビアン(4位)とか全英(20位)に出た時も上位で戦ってたし、妥当だなとは思ったんだけどね
古:ほんと、自分でもまさかアメリカに行くとは思ってなかった。決断までの期間も数カ月だったし。長くても2~3カ月しか考えてなかったから
西:何がきっかけだったの? やっぱりエビアン、全英?
古:もちろんそこで上位で戦えたというのもあるけど、アメリカツアーの試合がすごく楽しかったのが大きかったかな。あとはお母さんに『楽しくない?(米国に)行ってみーひん?』って言われたのもある
■2人の米国行きの決め手は?
古:エビアンの後、お母さんが(試合中に滞在したホテルの)大浴場に入ってる時に、李知姫さんとたまたま同じタイミングだったことがあって、その時に『海外に行くの?』って聞かれたらしいの。お母さんは『迷ってます』って答えたんだけど、知姫さんから『もし行くなら1歳でも早く行ったほうがいいよ』って言われて。世界ランキング的にも、(米ツアー)最終予選から出られるし、最初は合宿みたいな気分で行ってみる?って。それがうまくいったのがきっかけ
西:その年の選手権(日本女子プロゴルフ選手権大会コニカミノルタ杯)の会場で、行くっていうのを聞いたんだよね? 急だったから、ほんとびっくりした
古:私は優菜がアメリカに来ることは記事で見たはず。あー、こっちに来るんだなって
西:私が決めた時は、もうえってぃはアメリカにいたから直接は言えなかったんだよね。話す機会がないくらい最後まで悩んだし、決断もギリギリだったんだ
古:私は『来てくれるんや』っていう、うれしい気持ちが大きかった。今より緊張も和らぐと思うし、みんなに来て欲しい(笑)
西:いざアメリカに行く!って決めた時は、えってぃの存在は大きかったなー。今は日本の選手が多いけど、やっぱり同世代がいるのは特別。『えってぃもいるし、頑張ってみよう』って。なんとか楽しめるだろうなって思えた
■アドバイスはコース外のものが大事!?
(編集部:いろいろアドバイスもあったそうで)
西:スキンケアの話はめっちゃ聞きました!(笑)。『どれくらい(用品は)持っていったらいい?』とか、何回も聞いたよね?
古:これは難しい。スキンケアは人によって違うし
西:次、いつ日本に帰れるかも分からないし
古:重いから余分にも持っていけないし…困る部分だよね
西:私たちはスキンケアの話が多かったけど、ママ同士もいろいろ話してた。えってぃのお母さんからも絶対に持っていったほうがいいものとか教えてもらってたみたいで
古:フライパンでしょ?(笑)
西:そう! アメリカでホテルとかに置いてあるフライパンはすぐ食材がくっつくし、包丁も切れないのがストレスって、えってぃのママに愚痴ったら『フライパンは持っていかなあかん!』ってアドバイスをもらったって
古:お母さん同士のアドバイスは多いよね。日本食を食べるなら、『だしは絶対に必要』とかね(笑)
西:でも実際に来てみないと分からないことが多い。例えばアメリカはスタート時間がすごく遅くて、2週連続で午後2時スタートみたいなこともあった。そうなると朝が長いから何をすればいいか分からなくて…
古:私は『シャワーを浴びたらいい』って答えました
西:確かにすごくすっきりしてよかった! それを聞いてからは、遅いスタートの時は散歩をして、シャワーして出かけた。アドバイスがすごく生きてる
■お互いの能力でうらやましいと思う部分は?
(編集部:もしもお互いの能力を何か1つもらえるとしたら…何を選びます?)
西:私はすぐに決まりました。絶対にパター!
古:パター? えー?? 優菜のほうがうまくない?
西:うまくない、うまくない! 構えた時に『あ、これは入るな』という雰囲気が出るプロっていうのが自分のなかにはいて、えってぃもそう。毎回雰囲気が出てるし、4~5メートルを確実に入れてくるイメージがある。しかも簡単そうに(笑)。 あの涼し気に決めるパット力は欲しいなー
古:リアクションとらへんしね(笑) 私は、優菜のショットを打ち分ける部分。フェードとかも打ち分けるよね?
西:うん、打ち分ける
古:私は打ち分けは基本しなくて、打ち分けないといけない時でも、その技術が備わってないからできない。フェードとドローの打ち分けができれば、もっと自由に狙える場面も増えるし、距離感も出しやすいのになー、って思うことが多いんだよね
西:私は打ち分けが好きというよりも、そうやって距離を落とすものだと思ってきた。『球筋を変えて距離を落としていくんだー 』って。だから、逆にそれをしなくてもスコアを作れることのほうがびっくりなんだよね。えってぃはドローで、どちらかというビトゥイーン(番手間の距離)は、(短いクラブでしっかり)飛ばす系でしょ?
古:うん、そうだね
西:私は(長いクラブで距離を)落とす系だから、そういうゴルフもあるんだなーって思ってた。私は飛ばすことができないし
古:ショットの打ち分けは、まさに今練習してる部分。飛ばすのは危険性も出てくるし、抑え目でもしっかりと距離を合わせることもやっていかないと
西:こういう話を聞くと、試合で意識的に見ちゃいそうだよね(笑)
古江彩佳(ふるえ・あやか)/2000年5月27日生まれ、兵庫県出身。2019年の国内女子ツアー「富士通レディース」でアマチュア優勝を遂げてプロ転向。21年末の予選会を突破し22年から米国女子ツアーに参戦。同年8月の「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」で優勝を遂げる。国内ツアー8勝、富士通所属。
西村優菜(にしむら・ゆな)/2000年8月4日生まれ、大阪府出身。2019年のJLPGAプロテストに合格。20年の「樋口久子 三菱電機レディス」でツアー初優勝を果たし21年にはメジャーも制覇。22年末の予選会を経て今季は米ツアーに参戦。国内ツアー6勝、スターツ所属。
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