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“ゆっくり”振り下ろす2分間 竹田麗央が高1から行う女王ルーティン【現地記者コラム】

こんなにゆっくり振るんです。現地記者が見た竹田麗央の“女王ルーティン”。

所属 ALBA Net編集部
間宮 輝憲 / Terunori Mamiya

配信日時:2025年2月25日 03時00分

先週、タイで行われた米国女子ツアー「ホンダLPGAタイランド」の会場で取材していた際、選手の気になる練習ルーティンを見かけた。それが日本を離れ、今季から米国ツアーを主戦場にする竹田麗央の、打撃練習場での姿だ。

【動画】こんなにゆっくり振るんです 竹田の練習ルーティン

その内容はというと、まずウェッジを握り打席に入る。ここまでは他の選手と共通する部分。ウェッジからアイアンそしてウッド系へ…と握る番手を徐々に長くしていくのは一般的だ。気になったポイントはその後。地面にティをさし、ティアップした状態でゆっくりとウェッジを振り下ろし、ボールにコンタクトしていく。

この「ゆっくり」というのが大事なポイント。どれくらいかというと、すべての関節の動きを丁寧に確認できるくらいの振り下ろし速度、といったところか。次々と見事なまでにクラブがボールにヒットしていく。それを5球ほど繰り返すと、あとは他の選手同様にウェッジから“普通に”ショット練習が行われていった。

大会期間中、この練習の意図について竹田本人に聞いてみると、「手だけで合わせるのではなく、しっかりと体を使って振るための練習です。ゆっくり振らないと、体全体を使うことはできないので」という答えが返ってきた。

竹田がこの練習を始めたのは、熊本国府高1年生のとき。知り合いの勧めがきっかけになった。それを試すと、すぐに効果を実感。プロになった今でも、必ず打撃練習の最初のメニューとして組み込んでいる。

うまく体が使えずにスイングしていた時の“失敗例”はこうだ。「(ボールの)下をくぐってしまいます。しっかりヒットするように振り下ろすことが大事です」と、竹田は説明する。まずは「4~5球ほど」これでチェックするのが“女王流”だ。

日本ツアーで年間女王になり世界へ飛び出していくことになった竹田だが、この練習を取り入れた直後について、「全然ボールに当たらなくて難しかったです」と振り返る。「今でも気が緩むと変な当たりがでます。手で落とすのではなく、しっかりクラブを体に引きつけながら振ることが大事」とも。体全体を使ってクラブを振れているのか、否かのバロメーターにしている。

昨年、国内ツアーのドライビングディスタンス部門では263.19ヤードを記録し“飛ばし女王”に輝いた。それだけでなくパーオン率も77.2515%で1位に。迫力と精度を兼ね備えたショットは、こういった日々の地道な練習から作り上げられている。タイの試合でも9位になり、開幕戦に続くトップ10入りも果たした。安定感の秘訣を少しだけ垣間見ることができた、時間にして2分ほどのできごとだった。(文・間宮輝憲)

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