<全米女子オープン 最終日◇2日◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇ 6583ヤード・パー70>
首位と2打差の4位から優勝争いに加わった渋野日向子は、2バーディ・4ボギーの「72」で最終日を終えた。トータル1アンダーで2位。2020年大会以来、4年ぶりの決勝ラウンド進出となった“世界一決定戦”。メジャー2勝目は笹生優花に渡すことになったが、自己最高位を更新した。
3番で3パットを喫すると連続ボギー。いきなり2打落とす展開も、7番パー5で1メートルにつけてバーディを奪った。8番をまた3パットのボギーとしても、9番では「長いのが入った」とパーをセーブ。逆転圏内で歩みを進めていく。
そこから1つ落とすも、難関の12番パー3では大きくスライスラインを描く7メートルを流し込んでバーディ。「あれが入ると思わなかった。盛り上がるパッティングになったと思うので、自分もガッツポーズしちゃいました」とニコリ。14番では左ラフからの約50ヤードの3打目を4メートルにつけてパーをセーブした。
その後は「ショットが悪くなって残念ではあったけれど、なんとか耐えたかな」とパーを並べ続けてホールアウト。首位に立つ笹生には3打及ばず、19年「AIG女子オープン」(全英)以来のメジャー優勝は叶わなかったが、笑顔で72ホールを駆け抜けた。
「最後の方はショットが散ってしまいましたし、パターもなかなか決め切れなかったので、スコアを落としてしまって残念ではあった。でも、結果的には4日間アンダーで回れたのは良かったと思いますし、すごく楽しんでできました」
“準シード”として迎えた今季はここまで9試合に出場し、4日間戦ったのは2試合のみ(1試合は予選落ちのない試合)。ポイントランキングは138位だった。1週間のオープンウィークではシャフトを変更するなどの調整を施していた。「ここまでの自分のゴルフの内容や結果だったら、ありえない結果。正直、自分ではビックリ」とこの4日間を振り返る。
メジャーという大舞台で、最後まで優勝争いに加わり、2位で終えた。「ここからまた新しい章がスタートできるなという感覚なので、すごく前向きな気持ちです」。笑顔でランカスターの地を離れ、ここから“復活”ロードを突き進む。