<フォード選手権 事前情報◇26日◇ワールウインドGC(アリゾナ州)◇6661ヤード・パー72>
オープンウイークは挟んだものの、2試合連続優勝がかかる試合。それについて竹田麗央は、「目指したい気持ちはありますけど、難しいこと。まずは自分のプレーに徹して頑張りたいです」と話す。3週前に中国で行われた「ブルーベイLPGA」で圧勝劇を演じた選手と同一人物とは思えない、おだやかな口調だ。
米ツアーメンバーとして挙げた初めての優勝については、「今は時間も経ったので、思い出として残ってますね」と言ってニッコリ。とはいえ、もちろん「自信になりました。シーズンの早い段階で優勝できたので、これからも楽しみです」という気持ちは芽生えている。ここからも次の勝利を目指すだけだ。
春のアジアシリーズも終わり、いよいよ米本土戦が本格化。ただ昨年の「TOTOジャパンクラシック」を制したことで、過去2年間のツアー優勝者しか出られない今季開幕戦や、翌週の「ファウンダーズカップ」と、すでにフロリダでも2試合を消化している。今季これが6試合目と、本人のなかではとっくにシーズンは本格化しているはず。
ツアーのポイントランキングでも635.500ptを稼ぎ出し、日本勢トップの3位。トップのキム・アリム(韓国)との差も117.75ptと、一撃でひっくり返せる状況といえる。渡米前には「出られる試合にはすべて出る」と意気込んでいたが、この1勝で手綱を緩める様子もない。「これから試合がずっと続くのでそれが楽しみです」と、まだ見ぬコースと対峙することに胸を躍らせている。
中国での優勝は「日本でプレーしているプロゴルファーの方たちからも、たくさん『見てたよ』と言われて、それがうれしかったです」と誇りに感じる。帰国した際には、羽田空港に報道陣が待ち構えていたが、それも「取材していただけて、優勝報告ができたのでうれしかったです」と力になった。ちなみに手にした賞金37万5000ドル(約5550万円)については、「(使い道は)全然決めてないです…経費に」と言って、笑う。
開幕前から汗が止まらない暑さで、乾燥するアリゾナのコースについては、「下もグリーンも硬いのでそこが難しい。(ボールが)止まりづらいところもありますね」と警戒する。それでも出場5試合で、1勝などすでにトップ10に3度入っている安定感を発揮してくれそうだ。