一方で、辻村氏は「今回はコーチだけじゃない。キャディとしてマネジメント面でも支えなければダメ」とコース戦略に時間を割いた。2016年に同じロイヤル・トゥルーンGCで行われた「全英オープン」の映像を、擦り切れるまで見たのはもちろん、同大会にキム・キョンテのキャディとして帯同した島中大輔氏にアドバイスを求めた。
「例えば10番はいきなりブラインドのティショット。島中さんから“出球を選手に記憶させておいた方がいいです”と言われて、練習ラウンドから実践しました。そのおかげで本戦になって、強い風が吹いても慌てなかった」。他のホールでも「ティショットからバンカーに入れたら僕のせい」と左右だけでなく縦距離もしっかりとマネジメントして、その通り、1打目で罠につかまることはなかった。それが好スコアにつながったのは言うまでもない。
もちろんコロナ禍で全英対策に割ける時間が多かったこともあるが、まさに万全といえる準備ができた。併せて、ゴルフの状態もかなり良くなっていた。「上田さんは渡英前に“こんなに調子がいいときにメジャーに行けることはなかったです”と言っていました」。段取り八分どころか十分まで仕上げて、戦いの地へと向かった。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくら、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
「例えば10番はいきなりブラインドのティショット。島中さんから“出球を選手に記憶させておいた方がいいです”と言われて、練習ラウンドから実践しました。そのおかげで本戦になって、強い風が吹いても慌てなかった」。他のホールでも「ティショットからバンカーに入れたら僕のせい」と左右だけでなく縦距離もしっかりとマネジメントして、その通り、1打目で罠につかまることはなかった。それが好スコアにつながったのは言うまでもない。
もちろんコロナ禍で全英対策に割ける時間が多かったこともあるが、まさに万全といえる準備ができた。併せて、ゴルフの状態もかなり良くなっていた。「上田さんは渡英前に“こんなに調子がいいときにメジャーに行けることはなかったです”と言っていました」。段取り八分どころか十分まで仕上げて、戦いの地へと向かった。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子、山村彩恵、松森彩夏、永井花奈、小祝さくら、吉田優利などを指導。様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。