今では米国でも指折りの名門メンバークラブとなり、レイクコースに造られた赤い屋根のクラブハウスは、なかなか足を踏み入れることのできないサンフランシスコに暮らすゴルファーにとっては憧れの地の象徴的存在となった。
同コースで開催された男子の「全米オープン」は過去に5度。55年、66年、87年、98年、直近では2012年で、ウェブ・シンプソン(米国)がトータル1オーバーで勝利している。会場当時から難コースで、アンダーパーでの勝利は66年のビリー・キャスパー(米国)のトータル2アンダー、87年のスコット・シンプソン(米国)のトータル3アンダーだけ。98年のリー・ジャンセン(米国)はトータルイーブンパーだったから、その難易度が分かるだろう。
これらの全米オープンは数々の名勝負も輩出。55年はジャク・フリーク(米国)がベン・ホーガン(米国)との18ホールのプレーオフを制して勝利、ゴルフ界の最も歴史的な大逆転の一つと言われる。66年は残り9ホールで7打リードしていたアーノルド・パーマー(米国)が大きく崩れ、キャスパーがプレーオフで勝利した。87年はシンプソンがトム・ワトソン(米国)に1打差で勝利している。
今週の設定は6457ヤード・パー71。丘陵地のコースは高い松の木とサイプレス(糸杉)でセパレートされ、太平洋から吹く冷たい風でさらに難易度が増す。ちなみに“レイクコース”というが、この18ホールにはレイク(湖)も池も水が絡むペナルティエリアはひとつもない。同コースのメンバーで、全米アマ連覇を果たしているケイ・コッカーリルがテレビレポーターを務めるが、そのコッカーリルいわく、「グリーンはとても小さいから、とにかく真ん中に乗せることができればバーディチャンスになる。もしそれが72ホールできれば、トロフィーを掲げることになるだろう」と話す。
また、12年チャンピオンのウェブ・シンプソンはUSGA(全米ゴルフ協会)からコースセッティングのアドバイスを求められたと言い、キーとなるのは「グリーンを攻めるショットがどれだけ高く打てるかがキー。USGAは必ず準備してくるだろう」と硬いグリーンとなることを想定した。
前出のコッカーリルも「今週はパーとお友達になることが重要」と言うから、どうやらザ・オリンピッククラブは、「優勝スコアはイーブン」という本来USGAが求めるチャンピオンシップの姿となりそうだ。(文・武川玲子=米国在住)
同コースで開催された男子の「全米オープン」は過去に5度。55年、66年、87年、98年、直近では2012年で、ウェブ・シンプソン(米国)がトータル1オーバーで勝利している。会場当時から難コースで、アンダーパーでの勝利は66年のビリー・キャスパー(米国)のトータル2アンダー、87年のスコット・シンプソン(米国)のトータル3アンダーだけ。98年のリー・ジャンセン(米国)はトータルイーブンパーだったから、その難易度が分かるだろう。
これらの全米オープンは数々の名勝負も輩出。55年はジャク・フリーク(米国)がベン・ホーガン(米国)との18ホールのプレーオフを制して勝利、ゴルフ界の最も歴史的な大逆転の一つと言われる。66年は残り9ホールで7打リードしていたアーノルド・パーマー(米国)が大きく崩れ、キャスパーがプレーオフで勝利した。87年はシンプソンがトム・ワトソン(米国)に1打差で勝利している。
今週の設定は6457ヤード・パー71。丘陵地のコースは高い松の木とサイプレス(糸杉)でセパレートされ、太平洋から吹く冷たい風でさらに難易度が増す。ちなみに“レイクコース”というが、この18ホールにはレイク(湖)も池も水が絡むペナルティエリアはひとつもない。同コースのメンバーで、全米アマ連覇を果たしているケイ・コッカーリルがテレビレポーターを務めるが、そのコッカーリルいわく、「グリーンはとても小さいから、とにかく真ん中に乗せることができればバーディチャンスになる。もしそれが72ホールできれば、トロフィーを掲げることになるだろう」と話す。
また、12年チャンピオンのウェブ・シンプソンはUSGA(全米ゴルフ協会)からコースセッティングのアドバイスを求められたと言い、キーとなるのは「グリーンを攻めるショットがどれだけ高く打てるかがキー。USGAは必ず準備してくるだろう」と硬いグリーンとなることを想定した。
前出のコッカーリルも「今週はパーとお友達になることが重要」と言うから、どうやらザ・オリンピッククラブは、「優勝スコアはイーブン」という本来USGAが求めるチャンピオンシップの姿となりそうだ。(文・武川玲子=米国在住)