また、このタイミングでボールも替えた。これまでスリクソンのなかでも柔らかい『Z-STAR』を使用してきたが、元々アマチュアのころから使っていた硬めの『Z-STAR XV』に戻す決断を下した。「ちょうど2年目のこの試合からZ-STARに替えたんです」。久々に手にしたXVは畑岡の「硬い」という先入観を打ち砕いた。

「（シンガポールに）行く前に決めたわけではなく、行ってみてXVが硬くてグリーンで止まらなかったら替えずに行こうと思っていました。ですが、意外と硬いボールにしたのにグリーンで止まっていたので、じゃあ行こうと。迷いはなかったですね」

ボールの進化はもちろんだが、硬いボールでも止められるようになった技術の向上も忘れてはならない。

大幅なスイッチもだいぶ慣れてきた。次戦にメジャーを控える今大会でも「アジアとは芝も止まり方も変わる。そこは来週に向けても見極めていけたらいいと思っています」。新たなスパイスも取り入れて、悲願のメジャータイトルへさらにギアを上げていく。（文・秋田義和）

【畑岡奈紗のクラブセッティング】
1W：ダンロップ ゼクシオ エックス　9.5度T（VENTUS RED 5S 45インチ）
3W：スリクソン ZX　15度（VENTUS RED 5S）
3、4U：スリクソン ZX　19、22度（VENTUS HYBRID BLUE 7S）
5I〜PW：スリクソン Z785（スチールファイバー i95S）
51、58度：クリーブランド RXT-2（N.S.PRO 950 S）
PT：Bettinardi tour department ss3 dass
BALL：スリクソン Z-STAR XV

※コースコンディションによって、3Uを抜いて5Wを入れることもある