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51ホール連続ボギーなし継続中の渋野日向子、“直ドラ”がもたらした良い“副産物”【石井忍に聞く】

51ホール連続ボギーなし継続中の渋野日向子、“直ドラ”がもたらした良い“副産物”【石井忍に聞く】

所属 ALBA Net
下村 耕平 / Kohei Shimomura

配信日時:2022年4月18日 02時50分

「渋野さんは悪くなってくると、スイングの軸が右に倒れてくる。それが強くなると、フォローでフェースが返りすぎて左に曲げたり、インサイドからクラブが入りすぎて右にすっぽかしたり、左右に散りやすくなるんです。軸が倒れないことで、しっかりとボールにコンタクトできるし、フェースをアジャストする必要もない。本人的にはオートマチックな感じで打てていたのではないかと思います」

この右に倒れないことを結果で表しているのが、今大会で渋野が風の下を通して距離を稼ぐために多用した“直ドラ”だった。本来、高くティアップしているドライバーでは、体を右に倒して下からヘッドを入れても打ててしまうが、地面にあるボールを打つ“直ドラ”ではそうはいかない。

「確かに直ドラは右に倒れる動きを修正するのに、良い効果をもたらしている気がします。もともと渋野さんはドライバーとかウッド類で右に倒れる感じがあったんですけど、アイアンは倒れずに軸がしっかり保てていた。今回はドライバーが安定していたことで、(2打目以降で)そうとうグリーンに乗っていましたね」

石井が言うように、この大会が始まる前まで、米国女子ツアーでの渋野のパーオン率は11位だったが、今大会を終えて更新されたパーオン率は75.7%で7位にランクアップしている。米ツアーで優勝経験を持つ笹生優花と畑岡奈紗のパーオン率は、それぞれ40位と41位なので、渋野のショットの精度は世界基準で見てもかなり高いことがわかる。

続けて石井はいう。「直ドラは飛ばしたいからという意味合いはそんなに強くないと思います。飛ばないとは言わないですけどね。本人が知ってか知らないかはわからないですけど、直ドラが打てるか打てないかがコンディションの1つの目安になりますし、自然に良い効果をもたらしているように僕には見えました。この調子なら今後まだまだ行けると思いますよ」。直ドラを戦略に取り入れようと練習してきた“副産物”がショットの安定につながった。

ここで1つの疑問が。渋野は『G410 PLUS』を使用しているが、ピンのドライバーは直ドラが打ちやすいのだろうか。「しやすいと思います。ヘッドを真横から見たときにアゴの所が角張っているので、そこで球を拾えますよね。アゴが丸くなっているドライバーは多分打てないです」。渋野のプレーに影響されて、直ドラに挑戦しようと思っている人は注意が必要だ。

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