大会前の状態は、昨年の最終戦で優勝争いを演じたときに比べ20％の出来だったが、途中でスイング中のボール位置が先週の“ハワイ”仕様になっていることに気づき、右足寄りに置きすぎていたものを左へ。さらに体とボールの間隔が大きくなっていたことも発覚し、これを大会期間中に修正した。「ハワイから同じことをやってもよくならないと思った」と、修正ながら日々のラウンドで調子を上げていく能力を見せた。

昨年も2勝を挙げているが、1勝目は4日間大会の3日目を終えて大量リードを持ちながら、最終日が中止で転がり込んだ。2勝目は3日間大会。「久々の4日間での優勝。今年、去年からそうだけど、なかなか4日間通して安定するプレーができていなかったので、そういう意味では今週ずっと60台で回れたのは大きかった」。コ・ジンヨン、インビー・パーク（ともに韓国）ら世界ランカーが背中を追うことさえできない強さで逃げ切った畑岡。悲願のメジャー制覇に向けて準備は整った。（文・高桑均）