土手を利用して勢いが殺されたボールは、コロコロとグリーンを転がり、カップまで1メートルの位置でピタリとストップ。そしてその後のバーディパットを流し込んだ。「あれは難しいバンカーショットでした。距離感を合わせて、落としどころはワンポイントしかない。よくできたなと思います」。シガンダもイーグルパットを決められず、バーディどまり。この1プレーで相手の大チャンスを“潰す”と、10番でダブルボギーを打ったシガンダから再びリードを奪った。

13番で2UPにすると、15番パー4のセカンドショットはピンの根元に当たりビタッとつくスーパーショットになった。これで3UP。16番で1つ失ったものの、「難しいので気が抜けなかった」という17番パー3をパーでしのいで、そこで決着となった。飛ばし屋3人に囲まれたグループを突破し、「うまく自分のプレーをしてクリアできた」と満足そうな笑みを浮かべる。

決勝トーナメント1回戦の相手は、第7組を勝ち抜いてきたパウラ・レト（南アフリカ）。世界ランクは古江の27位に対し、145位と“格下”にあたるが、3連勝で予選を突破した勢いはあなどれない。「変わらず自分のプレーを信じて、うまく攻めて、耐えるプレーをしたい」。土壇場で勝ち取った1位の座を無駄にしないよう、“残り4試合”を戦っていきたい。