女子プロたちの使うクラブは気になるところ。ティーチングプロ兼クラブフィッターのQPこと関雅史がクラブセッティングを解説する。今季から米国を主戦場とする渋野日向子。4月の「ロッテ選手権」で2位に入るなど、来季のシード権を確定させる活躍を見せている。
渋野日向子の今年のクラブセッティング【写真】
渋野の14本はほぼ昨年までと替わっていない。米国に渡ってから唯一手を加えたのが3番ウッド。ヘッドはこれまでと同じピン『G425 MAX』のロフト14.5度だが、シャフトを43インチから43.5インチと0.5インチ長くしている。渋野自身は「パー5でのバーディ率を上げるため、飛距離アップが狙いです」と話している。
米国は日本よりも距離の長いコースセッティングが多いことからの変更だが、QPはアマチュアには安易にオススメしないという。「シャフトを0.5インチ伸ばすことで飛距離が伸びるのは間違いありません。ただ、0.5インチ長くするとヘッドバランスは2から4ぐらい上がります。D0ならD3とか。渋野さんはウェート調整などで振り感は変わっていないと思いますが、安易に長くするだけだと振り心地も大きく変わります。地面から打つクラブで一番長いクラブで難しいのですから、そのあたりの注意が必要です」。渋野のように3番ウッドのシャフトを長くする場合は、振りやすさを損なわない工夫が必要という。
また渋野は昨年からウェッジを4本体制にしているが、アイアンの流れのピッチングウェッジ(PW)ではなく46度のウェッジを入れている。「フルショットしたときに、同じロフトでもアイアンの流れのPWよりもウェッジとして設計している46度の方がスピン量は増えます」とQP。スピン量が増えるので飛距離は落ちやすいが、グリーンが硬くても止められるメリットがある。逆にグリーンが柔らかければ、スピン量を減らして戻り過ぎない技量があるとも見ている。
その4本のウェッジに入れているシャフトにも注目する。「フジクラの『MCI 105 MILD』はウェッジ用のシャフト。『MILD』はしなり感があります。これを上の方のウェッジにも入れているのは結構珍しい」とQPは見る。フルショットの機会が多い46、52、54はアイアンの流れに合わせて58度だけウェッジ用とするのが一般的。渋野は4本ともしなり感のあるウェッジ用シャフトを入れている。「手元側がしなるシャフトなので、上からつぶしやすくスピンが入ります。また重量も重めなのでゆったり振る感覚が渋野さんの振り感と合っているのだと思います」と分析する。
渋野日向子の今年のクラブセッティング【写真】
渋野の14本はほぼ昨年までと替わっていない。米国に渡ってから唯一手を加えたのが3番ウッド。ヘッドはこれまでと同じピン『G425 MAX』のロフト14.5度だが、シャフトを43インチから43.5インチと0.5インチ長くしている。渋野自身は「パー5でのバーディ率を上げるため、飛距離アップが狙いです」と話している。
米国は日本よりも距離の長いコースセッティングが多いことからの変更だが、QPはアマチュアには安易にオススメしないという。「シャフトを0.5インチ伸ばすことで飛距離が伸びるのは間違いありません。ただ、0.5インチ長くするとヘッドバランスは2から4ぐらい上がります。D0ならD3とか。渋野さんはウェート調整などで振り感は変わっていないと思いますが、安易に長くするだけだと振り心地も大きく変わります。地面から打つクラブで一番長いクラブで難しいのですから、そのあたりの注意が必要です」。渋野のように3番ウッドのシャフトを長くする場合は、振りやすさを損なわない工夫が必要という。
また渋野は昨年からウェッジを4本体制にしているが、アイアンの流れのピッチングウェッジ(PW)ではなく46度のウェッジを入れている。「フルショットしたときに、同じロフトでもアイアンの流れのPWよりもウェッジとして設計している46度の方がスピン量は増えます」とQP。スピン量が増えるので飛距離は落ちやすいが、グリーンが硬くても止められるメリットがある。逆にグリーンが柔らかければ、スピン量を減らして戻り過ぎない技量があるとも見ている。
その4本のウェッジに入れているシャフトにも注目する。「フジクラの『MCI 105 MILD』はウェッジ用のシャフト。『MILD』はしなり感があります。これを上の方のウェッジにも入れているのは結構珍しい」とQPは見る。フルショットの機会が多い46、52、54はアイアンの流れに合わせて58度だけウェッジ用とするのが一般的。渋野は4本ともしなり感のあるウェッジ用シャフトを入れている。「手元側がしなるシャフトなので、上からつぶしやすくスピンが入ります。また重量も重めなのでゆったり振る感覚が渋野さんの振り感と合っているのだと思います」と分析する。