<AIG女子オープン 3日目◇6日◇ミュアフィールド(スコットランド)◇6680ヤード・パー71>
旗竿がしなるほどの強風に見舞われた大会3日目。「今日はヤバかったです」と2位タイに浮上した渋野が言うように、午後スタートの選手はスコアを伸ばしきれなかった。
渋野日向子の2週前に投入した新パター
そんな厳しいコンディションでも6バーディ・1ボギーで回った渋野の「66」はこの日2番目のスコア。「この風の中でこのスコアで回れるとは思っていなかった」と圧巻ラウンドには驚き半分、自信半分。首位に立つアシュレー・ブハイ(南アフリカ)の「64」は別格として、「友達になれた」とこの日は風が友達どころか“親友”に昇格した。
スタートは午後3時5分。このときからすでに風速はグングン上がっていた。そして渋野が後半に入った頃からさらに風は強まり、もっとも高台にある12番ティに立った際には、強いアゲンストに見舞われた。このホールは猛烈なアゲンスト。その中でもセカンドを1ピンの距離につけた。惜しくもこれを外して3連続バーディを逃したが、その後も会心のラウンドが続いた。
思い切り振り切るショットについては、風が強くとも振り切るだけだが、微妙かつ繊細なパッティングの時は、なおさら風が気になる。渋野もこの日の風が最も影響したのは、グリーン上だったという。
「パターのときがいちばん。手も脱力したいし、棒立ちだし」と風に負けないように力を入れてしまえば、どうしても前かがみになってしまう。先週、パッティングアドレスのときに重心が前のめりになっていることがキャディのひと言で判明した上で、いまのアドレスは、まさしく背筋を伸ばし気味にするもの。なおさら風の影響を受けてしまいがちだ。
「腹筋を使わないように、パタパタしながら(笑)」と風に揺られながらのアドレスを貫いた。加えて「球が動きそうだった」とほかの選手も話すように、集中力も大事なのが大風のなかでのパッティング。スタート直後は一筋違う場面もありながら、中盤からはライン読みも冴えて「28」パット。短いバーディパット、長いパーパットをことごとく沈め続けた。
下りでもアゲンストの風なら転がらず、上りでもフォローなら思ったより転がるといった不規則な場面でもナイスタッチを連発。13番のパー3では手前ピンに対して一番奥にグリーンオンさせ、残り20メートルほどを残した。風は強い向かい風で、下りがきつい。そこで渋野は10センチにつけるスーパータッチで難なくパー。気持ちよく向かった次の難関ホールの圧巻バーディにつなげた。
ショットも好調で、この日はパッティングも波に乗った。あとは、この2つを最終ラウンドで融合させ、5打リードされているアシュレー・ブハイ(南アフリカ)に追いつき追い越すのみ。初日の「65」、この日の「66」をしのぐビッグスコアで、逆転を狙う。(文・高桑均)
「全英AIG女子オープン」
◆放送予定
8/7(日)午後9:00〜[WOWOWライブ]<最終日>
★連日生中継&WOWOWオンデマンドにて『日本人選手専用カメラ』ライブ配信
【WOWOW LPGAオフィシャルサイト】 www.wowow.co.jp/sports/lpga/
旗竿がしなるほどの強風に見舞われた大会3日目。「今日はヤバかったです」と2位タイに浮上した渋野が言うように、午後スタートの選手はスコアを伸ばしきれなかった。
渋野日向子の2週前に投入した新パター
そんな厳しいコンディションでも6バーディ・1ボギーで回った渋野の「66」はこの日2番目のスコア。「この風の中でこのスコアで回れるとは思っていなかった」と圧巻ラウンドには驚き半分、自信半分。首位に立つアシュレー・ブハイ(南アフリカ)の「64」は別格として、「友達になれた」とこの日は風が友達どころか“親友”に昇格した。
スタートは午後3時5分。このときからすでに風速はグングン上がっていた。そして渋野が後半に入った頃からさらに風は強まり、もっとも高台にある12番ティに立った際には、強いアゲンストに見舞われた。このホールは猛烈なアゲンスト。その中でもセカンドを1ピンの距離につけた。惜しくもこれを外して3連続バーディを逃したが、その後も会心のラウンドが続いた。
思い切り振り切るショットについては、風が強くとも振り切るだけだが、微妙かつ繊細なパッティングの時は、なおさら風が気になる。渋野もこの日の風が最も影響したのは、グリーン上だったという。
「パターのときがいちばん。手も脱力したいし、棒立ちだし」と風に負けないように力を入れてしまえば、どうしても前かがみになってしまう。先週、パッティングアドレスのときに重心が前のめりになっていることがキャディのひと言で判明した上で、いまのアドレスは、まさしく背筋を伸ばし気味にするもの。なおさら風の影響を受けてしまいがちだ。
「腹筋を使わないように、パタパタしながら(笑)」と風に揺られながらのアドレスを貫いた。加えて「球が動きそうだった」とほかの選手も話すように、集中力も大事なのが大風のなかでのパッティング。スタート直後は一筋違う場面もありながら、中盤からはライン読みも冴えて「28」パット。短いバーディパット、長いパーパットをことごとく沈め続けた。
下りでもアゲンストの風なら転がらず、上りでもフォローなら思ったより転がるといった不規則な場面でもナイスタッチを連発。13番のパー3では手前ピンに対して一番奥にグリーンオンさせ、残り20メートルほどを残した。風は強い向かい風で、下りがきつい。そこで渋野は10センチにつけるスーパータッチで難なくパー。気持ちよく向かった次の難関ホールの圧巻バーディにつなげた。
ショットも好調で、この日はパッティングも波に乗った。あとは、この2つを最終ラウンドで融合させ、5打リードされているアシュレー・ブハイ(南アフリカ)に追いつき追い越すのみ。初日の「65」、この日の「66」をしのぐビッグスコアで、逆転を狙う。(文・高桑均)
「全英AIG女子オープン」
◆放送予定
8/7(日)午後9:00〜[WOWOWライブ]<最終日>
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