それに続いた渋野の言葉に驚いた。「あきらめてやっていた」。ミスを引きずり下を向き、次のホールでまたさらにミスを重ねる負の連鎖。「予選落ち、予選落ちと続いて、自分は何をしているのかな、と。どうしたいのかなと思いながらゴルフをしている時間が長かった」。迷いの中、人知れず苦悩の時間を過ごしていたことを全英後に初めて明かした。
これまでの渋野は、「自分のやりたいことをやり切る」と言い続けてきたが、最近はその言葉も薄れていた。背景には、こんな気持ちがあったのだと知った。昨年はじめからはスイング改造に着手。外野からは様々な声が寄せられた。中には辛辣(しんらつ)なものもあったが、昨年秋に2勝を挙げたことで、渋野はそれらの評価を跳ね返した。そして迎えた今季。米ツアー本格参戦の中で、あらゆる面で苦しみもがく時間が続いていたのだ。
4月には立て続けにトップ5に2度入ったが、その後は一気に不振に陥る。スポット参戦をした5月の国内ツアーを含めて、予選落ちが続いた。そんな結果を受け、渋野は「予選落ちをするのが怖い」という思いになっていたという。
「マネジメントってどうしたらいいんだっけ、みたいな。ワケが分からなくなりながら、とりあえず試合をこなす日々が続いていた感じだった」。追い込まれていたと吐露した。
体調不良により棄権した6月最後の試合から1カ月後。欧州3連戦の初戦となったメジャー大会「アムンディ エビアン・チャンピオンシップ」で久しぶりに渋野を見た。練習ラウンドではにこやかに回るが、本戦に入ると一変。結局126位タイで予選落ちを喫した。厳しい言い方をすれば、いいところなし。言葉少なにコースを去った。いま思えば、前述のような気持ちになっていたのだろう。
ところが、だ。渋野のプレーも気持ちも、この“敗戦”から変わったのだと思う。翌週の「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」では初日に1カ月半ぶりのアンダーパーラウンド。それでも2日目には「いい流れだったのに、自分のミスから引きずってしまった」と悔しい予選落ち。これがかえって、渋野の闘争心に火をつけた。
これまでの渋野は、「自分のやりたいことをやり切る」と言い続けてきたが、最近はその言葉も薄れていた。背景には、こんな気持ちがあったのだと知った。昨年はじめからはスイング改造に着手。外野からは様々な声が寄せられた。中には辛辣(しんらつ)なものもあったが、昨年秋に2勝を挙げたことで、渋野はそれらの評価を跳ね返した。そして迎えた今季。米ツアー本格参戦の中で、あらゆる面で苦しみもがく時間が続いていたのだ。
4月には立て続けにトップ5に2度入ったが、その後は一気に不振に陥る。スポット参戦をした5月の国内ツアーを含めて、予選落ちが続いた。そんな結果を受け、渋野は「予選落ちをするのが怖い」という思いになっていたという。
「マネジメントってどうしたらいいんだっけ、みたいな。ワケが分からなくなりながら、とりあえず試合をこなす日々が続いていた感じだった」。追い込まれていたと吐露した。
体調不良により棄権した6月最後の試合から1カ月後。欧州3連戦の初戦となったメジャー大会「アムンディ エビアン・チャンピオンシップ」で久しぶりに渋野を見た。練習ラウンドではにこやかに回るが、本戦に入ると一変。結局126位タイで予選落ちを喫した。厳しい言い方をすれば、いいところなし。言葉少なにコースを去った。いま思えば、前述のような気持ちになっていたのだろう。
ところが、だ。渋野のプレーも気持ちも、この“敗戦”から変わったのだと思う。翌週の「トラストゴルフ・スコティッシュ女子オープン」では初日に1カ月半ぶりのアンダーパーラウンド。それでも2日目には「いい流れだったのに、自分のミスから引きずってしまった」と悔しい予選落ち。これがかえって、渋野の闘争心に火をつけた。