これ以外にも、前半9番では「（グリーンの）端から端やもん（笑）」という15メートルはあろうかというバーディパットを沈め、本人もビックリ。「ロングパットは寄せることを重視している。13番でも長いのがあった（20メートルほど）けど、しっかり（1メートルに）寄せられた。距離感はよかった」とグリーン上のタッチも、いい手応えにつながっていく。

さらに5番からの3連続バーディのうち、6番パー4でラフに寄りかかるような状況からの2打目を、奥1メートルにつけたアイアンショットを「個人的にうれしかった。“おー、筋ってる”って思いながら見てた」と“きょういち”のプレーに挙げる。「きょうのゴルフの内容に納得できていることがうれしい」と、ようやく3日目に満足感を口にすることができた。

前日まで心を覆っていたモヤモヤは「比較的少なかった」と振り返る。とはいえ、もちろんこれで一件落着というわけではない。「まだ不安はある。やるべきことをやりきる方法が分かってきた。また明日は忘れてるかもしれないけど、ラウンド中の考え方をつかめてきている」。持続させることこそ重要になる。

「むちゃくちゃなゴルフ」と反省したのは、 イーグルあり、ミスショットありの2日目のラウンド後だった。その時には、「ステディなゴルフがしたい」と話していたが、確実にそれに近づく一日といえる。首位とはわずかに1打差とあって、この位置で優勝を意識しないことのほうが難しい。それでも「欲は出ると思うけど、あしたも引き続きやるべきことは変えず、自分ができるゴルフをするだけ」と、順位への昂りは抑え込んでいく。『一打集中』。それを徹底した先に、“結果的に”最高のエンディングが待っていることに期待したい。（文・間宮輝憲）

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