そんな大一番を前にしても動じないのが勝の強さ。「そりゃできればQシリーズに行きたくない。楽したいですよね（笑）」と冗談めかして話す。「優勝者は一人しかいない。すごい確率だし、さらにみんなが勝ちたいと思っている試合。そこで勝つ人は強運も強運だと思います」と言いつつも、「でも可能性はゼロじゃない」と自信ものぞかせる。

Qシリーズに向けての準備という位置づけでも大事な試合。「いろいろな選手とコミュニケーションをとりたいですし、プレーを見て学ぶ部分も多い。アプローチは特に新たな発見がありますからね」というなかで、この日発表された組み合わせではイ・ジョンウン6（韓国）、そして渋野日向子ら海外メジャー覇者ふたりと同組に。また、渋野は昨年のQシリーズに出場しており、「全英の時もいろいろと情報を聞いたのですが、また聞きたいですね」と情報源としてもありがたい存在だ。

もちろん、それらの準備が無駄になることが一番いい。「ショットの調子もむしろいいので、自信を持ってやりたいですね。あとはパターが入ってくれれば」。飛距離の出るショットと、パーオンホールの平均パット数2位を誇るグリーン上。自分の武器を最大限に発揮できれば、米国への近道が見えてくる。