そのなかでも上位に入った試合の共通点はスイングにあるという。「やっぱりスイングがいいときが上に来ますよね。コース内であれこれいじるタイプじゃないから、いいときはずっといいまま、悪いときは暴れちゃう。そのなかでクラブの下ろすところのポジションが良い。ショートバックスイングの選手はバックスイング、切り返しのときにある程度振りたいところに近いところにないと、もう戻す暇がないですから。ハワイは抜群に良かった」。ハワイのときは直ドラできるほどの状態だったが、今もいいという。「後半戦いいところに下ろせている。そういう意味ではスイング的にも楽しみです」。

もう一つ大事なのは好スタートを切ること。「競馬で例えるならば渋野さんはしっかりと先行して、好位置につけて最後に抜けるタイプです。好スタートを切れた試合は最後まで上位で行ける」。首位発進を決めた全英をはじめ、トップ10に入った5試合のうち4試合で初日にアンダーパー。「優勝した19年の全英もそうですが、いいスタートを決められればノッていける。ここが最終戦のキーポイントになると思います」。海外メジャー2試合でトップ5に入った大舞台の強さ、意外性を発揮できれば十分に年間女王の座が見えてくる。