12日、埼玉県のゴルフ場で勝みなみが株式会社JOMS主催の『勝みなみ FUN GOLF ☆ FUN LIFE presented by JOMS』に登場。13人のジュニアゴルファーが参加し、勝のトークショーやショットのデモンストレーションなどが披露された。
勝は高校1年生だった15歳のときに国内女子ツアー「KKT杯バンテリンレディス」でアマチュア優勝を成し遂げ、プロ転向してからも2度の「日本女子オープン」を含むツアー7勝を挙げている。現在は米国女子ツアーを主戦場に戦い、今季のシード権も獲得。アマチュア時代から活躍する勝の経験談などがジュニアに語られた。
イベントの序盤は質疑応答とレッスンが行われ、ジュニアの悩みに真剣にアドバイスをする。レッスンを終えると、室内でトークショーが設けられた。そこではプロを目指すジュニアたちの心に響くエピソードがあった。
プロゴルファーを目指し始めたのは、「ジュニア大会で優勝をし始めた小学5年生」のときだったという。当時、地元テレビ局から『これからどのような選手になりたいのか』を問われ、「私はプロになるので」と、初めてプロになりたいことを言葉にして決意をした。
イベントの司会者から『言葉にしたらそのための努力をしなければならない、そのような思いはありましたか?』と聞かれると「それは全くなくて、本当にプロになれると思っていました。根拠のない自信がたっぷりでしたね」と当時の想いを振り返る。“プロになれるかな…”ではなく、“プロになれる”と強く思うことが大切ということだ。
質問で多かったのは『上手くいかないときはどうしますか?』という気持ちが落ち込んだときの対処法。「そういうときもゴルフが好き。悩むときも楽しいし、うまくいくときはもちろん楽しい」とポジティブに考えている。「全部うまくいく人なんていない。いま悩んで頑張っている分、お返しは必ずくるし、それを信じてやっている部分もあります」と気の持ち方について語った。
終始、勝の言葉に真剣に耳をかたむけていたジュニアからは、「(イベントの)最初はすごく緊張したけど、ゴルフがとても楽しいなと感じました」、「勝みなみプロに悪いスイングのところを教えてもらえてすごくうれしかったし、これからもっと頑張れそうな予感がします」、「これから教えてもらったことをやれば、うまくくなれると思いました」と感想が述べられた。これに勝も「うれしい…。ありがとう!」と感極まり、感謝の気持ちを伝えた。
イベント序盤は、緊張からか質問をするジュニアは少なかった。しかし、最後には勢いよく手を上げて、積極的に楽しそうに聞く姿があった。同イベントを主催した株式会社JOMSの代表取締役社長・⽯本和光氏はそんなジュニアを見て「最後のみんなの言葉(感想)が答えです。とてもよかったと思います。子どもたちと最初に会ってから数時間でこんなに変わるんだな、という経験をさせていただいて勉強になりましたし、今後も続けて行こうと思っております」と話した。
勝はジュニアの素直な眼差しや受け答えの姿勢に感銘を受けた。「目がキラキラしていて、心が洗われたというか、忘れかけていた気持ちを改めて思い出すことができたなって。自分も勉強になることが多かったです」。このイベントに参加したジュニアたちから、世界に飛び立っていくゴルファーが生まれるのが楽しみだ。(文・高木彩音)