＜ポートランドクラシック　初日◇8月31日◇コロンビア・エッジウォーターCC（オレゴン州）◇6467ヤード・パー72＞

昨年の2日目には2オンに成功しイーグルを奪った7番パー5で、渋野日向子が今年も魅せた。雨が降りしきり、ランがほぼ出ない状況でティショットはフェアウェイど真ん中。2打目は昨年よりも距離が残ったが、225ヤードを3番ウッドでグリーンのすぐ手前に運ぶと、手前ピンに対して3打目のアプローチは狙い通りカップに吸い込まれた。このチップインイーグルで、勢いに乗る。

「全部完璧でした。ドライバーもすごくよかったし、セカンドもライが左足上がりでちょっと難しいところでしたが、いいショットを打てて、自分が思ったよりも行ってくれた。（3打目は）狙える距離ではあったからラインを出しに行った」。狙いすましたイーグル奪取で流れをつかんだ。

この日の最初のバーディもラフからのチップインで、そしてこのチップインイーグル。振り返れば、先週の「CPKC女子オープン」最終日もチップインバーディ締めと、寄せが冴え渡る。今週はパー3コースを改造した広いアプローチ練習場があるため、「遊びながらやったりしていた。（キャディの）JB（ジョン・ベネット氏）と話しながら『こう打つね～』とか、しゃべりながらできたのがよかった」と、寄せのバリエーションが増えていることがスコアに直結している。

ショットに関してはCPKC女子オープン最終日から好調をキープ。「まだ2日ですけど、すごくいいショットが多かった」と手応えは悪くない。10番パー5では前方に木がある状況からウェッジでドローをかけて2メートルにつけてバーディ。状況判断も「うまくいってたかな」と、一つ一つのパーツがかみ合ってきた。

首位は9アンダーといきなりのバーディ合戦だが、しっかりと5アンダー・11位タイで終えた。「やっぱりスタートダッシュはすごい大事なのでよかった。あしたも集中して頑張ります」。2日目は朝7時15分でトップスタート。雨はこのあとやむ予定で、コースコンディションも変化するなか、安定感を増してきたプレーでさらに上位を狙う。（文・高桑均）