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『33』パットでV争いから一歩後退も… キャディが畑岡奈紗にかけた“6打差逆転へ”の言葉

米国女子ツアーは今季初の東海岸での戦い。決勝ラウンドに進んだ畑岡奈紗は?西村優菜は?

所属 ALBA Net編集部
笠井 あかり / Akari Kasai

配信日時:2023年5月14日 10時15分

キャディのグレッグさんとは長い付き合い 励まされた畑岡奈紗が最終日に猛チャージを見せるか
キャディのグレッグさんとは長い付き合い 励まされた畑岡奈紗が最終日に猛チャージを見せるか (撮影:ALBA)

<コグニザント・ファウンダーズカップ 3日目◇13日◇アッパー・モントクレアCC(米ニュージャージー州)◇6536ヤード・パー72>

4バーディ・3ボギーの「71」とひとつ伸ばした畑岡奈紗だったが、ホールアウト後の表情は冴えない。「3日間のなかでショットがよく、距離も飛んでいる。チャンスがすごく多かったように感じるけど、パッティングがなかなか決められなかった」と、残念そうにムービングデーを振り返った。

2オンを狙った2番パー5でバーディを奪うも、3番、5番のボギーで後退。その後はチャンスにつけながらも、続くパッティングが決められない。やっと奪った12番パー5のバーディも、ビッグドライブでティショットを残り159ヤードまで運び、8番アイアンで手前3メートルにつけたイーグルパットが決まらなかったもの。「カップは外さないといけないくらい切れるラインだったけど、(ラインに)乗ってくれなかった」と一筋かみ合わなかった。

14番パー5ではアプローチを奥3メートルにつけたが、ここから3パットのボギー。「チャンスからのボギーにしてしまったので、あと4ホールでアンダーに持っていきたいという気持ちでやっていた」と、続く15番パー3でバウンスバックに成功し、打ち上げている最終18番は残り133ヤードから1メートルにつけるスーパーショットでバーディ。有言実行のアンダースコアをマークしたが、トータル6アンダーは9位タイに後退した。

ルーキーイヤー以来となる5連戦の最後の戦い。「5連戦やってきてショットが一番いいんじゃないかというくらい仕上がってきている」という好感触のなか、それがスコアに比例しない。「グリーン上で考えてしまうところがあって、スムーズなパッティングができなかった。試合前のパッティンググリーンではいい感覚で打てていたけど、それをコースに持って行けなかった」と話し、「悔しい」という言葉が何度も口をつく。

この日のドライビングディスタンスは279ヤードで、パーオンは18ホール中15回。3日間を通してみても、飛距離275ヤード、パーオン率78%(42/54回)だが、パット数は「29」、「31」、そしてこの日は「33」。グリーン上で苦戦しているのは明らかだ。

首位との差は3打から6打に広がった。だが、いまのショットの状態を踏まえれば、逆転できない位置ではない。最終18番でバーディを獲ってプレーを終えると、キャディのグレッグが畑岡に声をかけた。『ショットがこれだけ良くなってきたのがいいよね。パターさえ決まれば、優勝できるチャンスはあるよ』。この日の後半には2度ティショットを曲げて、目標方向に木がかかって狙いにくいという状況のなか、グリーンを捉えてチャンスにもつけている。

取材対応を終えた後は、夜7時を過ぎてあたりがオレンジ色に染まり始めるなか、パッティンググリーンで球を転がした。立て直したパッティングで波に乗って、首位追撃へといきたい。(文・笠井あかり)

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