<クローガー・クイーンシティ選手権 2日目◇20日◇TPCリバーズ・ベンド(米オハイオ州)◇6705ヤード・パー72>
途中棄権した6月の「KPMG全米女子プロ選手権」以来となる3カ月ぶりの米国ツアーを戦った稲見萌寧だが、イーブンパーで迎えた2日目は「80」と苦しい一日を過ごすことになってしまった。「途中までは良かったけど、1個ミスしてから難しいところが続いてしまって」。冷静に自分のプレーを思い返す。
ポイントに挙げたのが、3つ伸ばして迎えた6番パー5。ティショットが左に出ると、最後は難しいアプローチもうまく寄せられずボギーを叩いた。「ちょっと流れは崩れたかな」。続く7番を連続ボギーとすると、決定打になったのは9番パー4だった。
ここは右バンカーからの2打目がグリーン右前の池に入り、さらにドロップ後の4打目でも再び池に沈めた。結果的に7オン1パットで「8」を書き込むことになってしまった。「ライが悪くて、打ったらトップして池に入るという感じが続いた。仕方ない」。結果をしっかりと受け止める。
なかなか試合に出られず、2カ月ぶりに復帰を果たしたのが今月行われた日本のメジャー大会「ソニー 日本女子プロ選手権」だった。ここは予選落ちしたが、翌週の「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」は40位と最後まで戦い切った。そしてこの試合を終えると渡米。この流れのなか臨んだのが、今大会だった。
とはいえ、決して悪いことばかりではない。「この2日間、パッティングがすごく良かった」。グリーン上のプレーは日本女子プロで予選落ちを喫した後にも口にしていた課題でもあった。それだけに、手応えを感じられたのはうれしい。ただ、東京五輪で銀メダルを獲り、日本で賞金女王に輝いた2021年頃のスイングに戻しながら進化も取り入れる新たなイメージのスイングは、まだ道半ば。「悩みは若干消えている」と感じる部分と、「ミスが大きい」と悩む部分が入り混じっている。
「プレッシャーがかかった時にちゃんとやりきれるか。そういう試合の中でゴルフを作っていく部分がやはり欠けている。ちょっと時間はかかるかもしれないけど、やっていければ良くなるかな」。こう信じて、試合のなかでも取り組みは続けていく。
「(内容は)良かったので、もったいないなーというのはすごくある。途中、疲れもあったのかな。ショットをもっともっと練習して、より良くなっていけるように頑張りたい」。言葉、そして視線も前向きだ。来週の「ウォルマートNWアーカンソー選手権」もエントリー済み。ここからも磨きあげ、輝きを取り戻していく。